もう、離してください

丗肆 ページ43

案の定あの後皆怒られてましたよ

し「何度言ったら分かるんですか？ここは他にも治療をしてる方が居るんです。アオイにも言われたはずですよ？」

笑顔でそう言ってたけどあれは怒ってましたね
目が笑ってなかった…

今日の病室はそんな昨日の様子とうって変わってとても静かだった

『昨日のうるささが嵐のごとく過ぎ去っていった……』

これはこれでつまらないものである
機能回復訓練ももう暫く出来そうに無い
散歩をしようにもそんなに歩いてはいけないとの事

ｺﾝｺﾝ

誰だろうか
どうぞと声をかければ暇ではあったが出来れば会いたくない人が入ってきた

『煉獄さん………』

煉「少しいいだろうか」

良いもクソも無いだろとか思ったけど心にしまっておく
ベッドの隣に椅子を置いて座った煉獄さんに何の用か尋ねた

煉「今日はAに伝えたいことがあってな…」

『伝えたいこと、ですか？』

煉「そうだ」

何を言われるんだろう
なんかしたかな、いや何もしてないはず
しかし、そんな考えも一瞬で吹き飛ぶ言葉が発せられた

煉「好きだ。俺は初めてAに会った時にどうやら一目惚れというものをしてしまったらしい。」

え、

煉「もちろんその後にAと関わっていく中で惹かれる場面は沢山あった。どうか、俺と付き合ってはくれないか？」


ちょっと待って
頭が追いつかない

好き？付き合って？

私なんて返せばいいの？
何を言ったら正解なの？


わかんないよ








いや、焦るな

落ち着け

頭を整理しろ

自分の気持ちを素直に相手に伝えるんだ



『私の事をそんな風に言ってくださってありがとうございます。』

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