もう、離してください

廿伍 ページ29

嗅ぎなれない匂いで目を覚ます


自分の部屋ではないことを認識してここが何処なのかを探ろうと首を回せば

規則正しく寝息を立てている煉獄さんがいた


お陰様で昨日何があったか全部思い出してしまった……


煉獄さんが起きる前にここを出なければ…


『……ッ！』


経験したことの無い腰の痛みに思わず顔を顰めてしまった

しかしそんな事は言ってられない
早く出なければ

顔を洗い鏡を確認する


そこまで酷くされていなかったからか接吻痕(キスマーク)は１箇所のみだ


荷物を持って早々に煉獄さんの屋敷をでた









*







天元様怒ってないかなぁ……

恐る恐る扉を開ける

『おはようございますぅ……ひっ！』

目を真っ赤に光らせた天元様が立っていた



宇「お前ぇぇ………今までどこいってやがったぁ…」



『す、すすすすみませんん！！！』

目が！ハイライトが無いから！怒んないでぇ！

宇「心配かけやがって…なんの連絡も無いからどうしたのかと…」

『煉獄さんの所でお世話になってました。皆さんに挨拶してたら遅くなってしまったので』

宇「ふーん」

何だその反応は、、

私は嘘ついてないぞ。
まぁ、お世話になったというか襲われたの違いはあるけど

宇「煉獄ならいいか」

ふぅ、何とかバレずに済んで良かった

バレたら何されるかわかったもんじゃない

というか早く体を洗いたい

稽古して忘れ去りたい…

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