おにぎり系男女が宮城行く話【HQ!!×呪術】

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「すじこ！」
「しゃけぇ…！！」


“来い”とでも言うふうに腕を広げた棘くんに、私も腕を広げた。どちらかが示し合わせたわけでもなく、そのままガバッと抱き合う。

今は放課後。人目につかないところで私と棘くんは今日一日の疲れを分け合うように抱きしめあってた。傍から見たらただのバカップルだろう。別に付き合ってはないが。


本家ではないのに呪言を扱える私は一族の中でもレアキャラで、幼い頃から狗巻家に預けられていた。さすがに普通の生活をするというのは、呪言に対して“慣れ”がない両親には負担が大きすぎる。私への教育も正しく行えるのか、という不安要素も大きかったので、5歳頃から今に至るまで私は狗巻家にお世話になっていた。

だからといって実の両親との仲が悪いわけではななく、まあこういう形の“家族”もあるのだ。


そんなこんなで私と棘くんは兄妹のように育てられたわけで、実際私は棘くんを兄のように慕ってるし、棘くんも私を妹のように可愛がってくれる。


まあだから、こうやって抱きしめ合うのも兄妹のスキンシップだと思ってスルーしてほしい。



さすがの棘くんも今日は大変だったのか、少し疲れているような顔をしていた。棘くんはどれだけ身内目で見ているとしても、美形なので女の子に絡まれたのだろう。棘くんカッコイイしね。

………このカッコ良さはもはや罪だよね？？？

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