【d!】我々の筆録【短編集】 (ページ7)

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あ

明くる日の朝は雨だった。

医者は誰もいなくなったベッドに腰掛ける。

rb「…最期にちゃんと伝えれば良かったんかな。」

“貴女を愛していた“ということを。

少なくともロボロにとって、ただの患者ではなかった。
一度はあなた、なんて呼ばれてみたかったのだ。
彼女の白無垢はどれほど美しいのだろうか。家に帰って、手料理があったらどれほど嬉しいことか。そんな思索を巡らせて、結局。

——結局、もう、遅い。結論はそれだけだった。

rb「…後を追ったら、怒られるんやろな。」

そっと立ち上がり、扉に手をかける。
この部屋は自分の部屋にしてしまって、他の患者は入れないようにしたらいい、なんて思いついた。

rb「同じように苦しむ人を助けたら、Aちゃんと向き合える、なんて思ってええか？」

扉の前で振り返る。
遺族が持ち物を引き取り、空っぽになった部屋。

どこからか風が吹いてきて、檜の香りがした。

ー

あとがきマン(デビルマンの音)

檜は日の木が由来らしいです。神社寺院仏閣等、色んな建築に使われる優秀な木らしく、需要たくさんだったのかなぁと思います。
そんな檜の花言葉、色々あるんですが「私のために生きて」というのがあり。
外の木として杉も考えたんですがそれに負けました。

時代は明治〜大正くらいのイメージです。
大正時代の医療では心肺蘇生法が無かったらしいですね。
胸骨圧迫も60年前位かららしいので、一度止まればおしまいです、と。
死戦期呼吸の概念が大正にあったかは分かんないっす。

ちなみに内容とは外れてしまいましたが、谷川俊太郎さんの詩、「これが私の優しさです」からちょっとずつ引っ張って書いたりしています。
若葉じゃないし永遠書けなかったし恋人では無いし離れてもない。
う、うーーん、ほんとにちょっと齧っただけですね。

まあ、婚約者がいる人との禁断の恋愛っていいよね！(頭空っぽ)
ということで、あとがきマンおしまいです。

ー