検索窓
今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:394 hit

ページ16



銃声に目が覚める。


gr「…戦争日和だな。」

『物騒ね。』

gr「もう俺行かなくていいんじゃね?」

『そうね歩く物騒さん早く服着て。』

gr「えー別に良くない?」

『最期くらい体裁というものを気にしてくれる?』


渋々といった様子で布団から出ていくグルッペンを見送るA。けが人とほぼ同じ扱いだからとゆっくり体を起こした。


gr「水。あとこれ服。」

『ありがと。』

gr「ちなみにどこがいい?」

『…どこでも変わらなくない?』

gr「リビングの方が見つけられやすいかもしれんぞ。」

『じゃあそれで。』

gr「…軽いな。」

『ちなみにって聞いてきた人に言われたかないね。』


その言葉にグルッペンは、彼女は出会った時から全く変わっていないと確信して、自分の馬鹿な憶測を捨てた。
どこまで自分が偉くなっても、Aだけは、変わらず自分を見ていたのだ、と。





『拳銃、2丁ある?』

gr「あるぞ。」

『あっぶな、投げないでよ。』



爆撃で地面が揺れた。



『終わりだね。』

gr「いや?次がある。」

『そうね、待ってる。』

gr「おう、出来れば目立っておいてくれ。」



弾は2発。
狙うのは、心臓。



gr「…」

『…なに?』

gr「最期にちゃんと口にキスしてくれないか?」

『わかったよ…』



少し背伸びをして。



『満足した?』

gr「ん。」

『…じゃあ、また。』

gr「あぁ、またな。」





――2本の薔薇の白い花弁が、赤く染った。









ド=モ、馬鹿長後書き作者です。
8周年おめでとうございます。

軍パロ、真面目に戦争すると難しいですね。しばらく某美大落ちさんを調べてました。
敢えて無言を長引かせることでこの人は何を話すんだろう?と注目させるとか、主語を大きくするとか、対面の演説に強いひとだったっぽいですね。

総統という役職に着いたら、誰もが彼を総統と呼ぶ。つまり、彼自身を見てくれる人は居なくなってしまうのでは?というなんか哲学チック(?)な疑問から始まって書き出したお話です。
2人だけは心を許して素のまま喋ってる感じが欲しくて、喧嘩するほど仲が良いカップルになりました。
あっけなく終わらせる!と決めていたんですがこれはこれでいいのかと今更不安になっています。

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (2 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
3人がお気に入り
設定タグ:d! , wrwrd , 短編集
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:etra | 作成日時:2024年3月16日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。