うつくんのにっき【d!】【ut】 (ページ1)

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Day 1 ページ1

＿＿こんな日記、バレたら絶対弄られるな。

特にシャオロンなんかにバレてもみろ。死んでも忘れられへん恥を晒されるのは目に見えてる。
…ショピチノ、ワンチャントンロボ。変なツボに入ったらコネシマも。
あかん、四面楚歌背水の陣オワオワリや。

Aちゃんは会社近くのカフェの店員やった。
昼飯難民で、腹減って死にそうなところを助けて貰って、それから。軽食のサンドイッチを包んでもらった。
シックな、敷居の高そうなカフェだから、きっと本当はそんなことできない。

昼飯を救ってもらってからお礼する気分で行ったり、またサンドイッチ食べたいなって行ったり。それで仲良くなった。
店員さんというよりは、もはや恩人とかの類。
いや、そこまで重くは無いけど、少なからずただの店員ではなかった。他のカフェ店員が霞んで見えた。

ふわふわの髪。
テーブルを小走りで回る姿。
時折窓際に来ると、その髪が光に透けて栗色に見える。
鈴の音がなるような声を持っていて、Aちゃんの周りには常に穏やかな空気が流れていた。

気付けば結構通い詰めている。
行く度に違う面を見せてくれるから。
この間はサイフォンとにらめっこしていた。
そのちょっと前は、パンケーキを焼く練習をしていたような。

「…パンケーキ、今度食お。」

今付きおうとるのは会社の人。
飲み会で、一緒に周りの人を介抱して、
＿＿珍しく、お持ち帰りせず家へ送った。
部署が離れてるから普段は会わない。
休みに会社から離れたとこに遊びに行って、俺ん家に来たり、あっちの家に行ったりする。

彼女は、よく俺に尽くしてくれる。
…胸も、そこそこある。
二人の時間をのんびり過ごすだけで満足しているだろうし、俺がハグでもしてみようものなら、恥ずかしがって耳まで真っ赤にするやろう。
一応、やることは済ませてる…はず。

サラサラの髪を風になびかせ、目を細めて笑う。
可愛いというより、美人。
琴線に触れる、みたいな儚い表現の似合う彼女。
Aちゃんとは割と反対側。

問題は、付き合った理由を思い出せないこと。
多分、初めて寝た日。
朝チュン状態で、これからは彼氏として、みたいなことを言われた気がする。
…特別、嫌ではなかった。それは確か。

ただ、それだけがずっと胸に引っかかっている。

Day 2→