金属バットを振り回す【FGO】 (ページ7)

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「うわぁ…」

レジ近くで顔を抱えたクーフーリン
もといキャスター

先程見た彼女の連れからはにおいがしたのだ
薬品の、今は危険だと言われていたはずの麻薬だ
それと教師が付けているような実験の匂い

自分のような野生児でなければわからないだろうと思ったが自慢していいのやら悪いのやら…

キャスターだって英霊である
つまり英雄だ

そんな彼がレジから裏までの話が聞こえない筈がない
…まあ多少聞きずらいではあるが…

そこで彼女の信用しているというような言葉を聞いてしまった

「あーくそ」

なにか疑っていたのが悪い気もしてきた

しかしその前のツレの言葉で確信はした
あのツレは自分と同じ英霊であること。

だがルーラーだ

戦ってはいけない

なら良いではないか
彼女とは戦わないのだ

「いや、その先輩とやらは私と同類だ」

あのいけ好かなそうなルーラーの声がした
しかし彼女はきっと信じないだろう
そうだ、そうに決まっている

「まあ、名探偵殿がそうおっしゃるのであれば…そうなんじゃない？」

呆気なく裏切られた

しかしありがたいことに名探偵ということからある程度真名は絞られた
西洋風の顔つきや服も含め候補者は
デュパン、ホームズ、ブラウン神父、ポアロ、スペンサー辺りだろうか…
スペンサーだとしたら話し方が古すぎる
多分前者4人の中の誰かだろう

この中からだともう少し話を聞かなくては分からない
もっと詳しく聞かなくては、と思い近づこうとした矢先ドアが開いた

「あ、先輩次お昼いいですよ」
「ああ、」

はやく帰って、と彼女はルーラーの背中を押した
やれやれ、と言いながらルーラーは帰っていった

帰りがけに小さい舌打ちをして

「すみません先輩、また来るかもですあいつ」
「まあいいけどよ、お前のツレ俺のこと嫌いだったりする？」
「知りませんよそんなん」
「舌打ちされたんだけど」
「きっといつも機嫌が悪いんですよ」

コカイン禁止してるんで、という言葉は飲み込んだ