金属バットを振り回す【FGO】 (ページ36)

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「君も、そろそろロアちゃんに顔でも見せにいけばいいのに」

唐突に彼女はそう呟いた

「ロアには俺のこと見えねえさ、見えてんのはアンタとあの探偵殿だけだ」
「そっか、まあいつでも会えたら生死をかけた戦いってのが意味ないもんね」
「……またAの部屋にいたのか、ランサー」
「もう聖杯戦争なんて関係ないんだ、ランサーと呼ばずヘクトールとでも呼んでくれよ、名探偵殿」
「その前に年頃の女性の部屋に男2人って状況もどうかしたいけどね、私は」

彼女は自身の部屋でゆったりと寛いでいたはずなのだが…

……少し時間を巻き戻そう
そうだな、ブルースターが帰った後くらいだろうか

いつのまにか彼…ランサー、ヘクトールは彼女の屋敷に居た
何とも不思議だが、敗北者はルーラーの元へ集まってくるらしい
そして、ルーラーの名探偵と、そのマスターであるA以外には見えないらしい

幸い、彼女の屋敷にはまだ余るほど部屋がある
その一つを使ってもらうようにしたのだ

ありがたい、と最初はその与えられた部屋から出ることも少なかったが、慣れてきたのかすぐに彼女の部屋に入り浸った

そして現在に至る

「慣れてきてくれたのは嬉しいけど、そんな部屋にいられると…だらけにくいなぁ」
「いい事じゃないか、ヘクター、ずっと居てやってくれ」
「随分と気軽になったな、名探偵。言われなくても居てやるよ」
「出てってくれよ…」