妻と夫のお付き合い R.Y (ページ47)

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A｢有岡くん、涼介のとこに行こう？｣

有｢...なんで...？｣

A｢このことは、3人だけで解決しよう？私誰にも言わない｣

　

もう逃げるのはやめよう。最初から分かってたことだ。やっぱり、ファンとアイドルは一緒になったらいけない...

　

A｢涼介のとこまで連れてってくれる？......有岡くん......？｣

有｢俺、Aのためにここまでやったのに...なにがダメなんだぁ...？？｣

　

有岡くんのなかでなにかが壊れてくのが見えた。次第に髪をむしり、爪を噛み、首をコリコリ回している。

有｢A〜...？？俺お前のためにいろいろやったよなぁ...？なんでお前は逃げないとかねぇ...どういう気持ちで言ってんだぁ...？｣

　

そう言って有岡くんが手に取ったもの。包丁。

A｢...なんで、どうして...(泣)｣

有｢へへっ、好きだよぉ...？ずっとずーっと大好きだよぉ...？｣

A｢やだ！！来ないで！！｣

私は無我夢中で逃げた。けどここは千葉。有岡くんの地元。

　

すぐに見つかるのは時間の問題。

A｢はぁ...はぁ...はぁ......誰...か...｣

有｢おーぃ...なんで逃げんだよぉ...へへへっ｣

　

向こうはゾンビのように歩いてきてるから何とか距離は伸ばせた。

けどどこに隠れようか...

　

A｢涼介......(泣)｣

　

　

　

　

　

ｶﾞｼｯ

有｢つ・か・ま・え・た｣

ｸﾞｻｯ

なんで...どうして...

ｸﾞｻｯ、ｸﾞｻｯ、ｸﾞｻｯ

有｢ははは...あはははははははっ(笑)...Aって刺しやすいね...｣

もう痛みとか、悲しみとか、そんな感情が無くなっていく。

私は、どこから間違えたんだろう...あの時から...

　

出会った時から間違えたのかも...

　

　

でも、私は、涼介のことが...好きだった。

それは、今思えば...

　

　

束縛されても、

　

　

少し暴力ふるわれても、

　

大好きだった。

A｢...あ、い...し、｣

　

言い終わる前に...私はこの世から消えた。

目を開けると私は、空を飛んでいた。

下には私を刺し続けている有岡くんと、目を見開いた私。
　

私は吸い寄せられるように空へ、空へ...