かっこよくて強くはないけど、誰かは守れる刀剣

１２振り目:悪夢 ページ14

宏介side

ー「やめろ！お前がそこまでやる必要ねぇ！」ー

...誰だ？この声、いまの俺の声と...

ー舞「ごめんなさい、お兄ちゃんごめんなさい...！」ー

！？舞...やっぱりお前、自分のこと...

ー「やめろぉぉぉぉ！！」ー

ー舞「一人にしないで！！」ー

ーーーーー
朝... 宏介side

『っ！！』ｶﾞﾊﾞｯ!

最悪の夢に叩き起こされた

『っ...なんだ、いまの...』

大量にかいた汗のせいで浴衣はぐしゃぐしゃになり体に張りついて気持ちが悪い

ふととなりをみれば堀川の姿はなく、キレイに畳まれた布団だけがそこにあった

『.....朝ご飯にはまだ早いか』

日の差し方からなんとなく察し、朝風呂でももらおうかと風呂場の場所を聞くために外に出る

見た夢の内容は、すっかり頭から消えていた

ーーーーー

運よく洗濯物を干そうとした堀川に出会い、風呂場の場所を聞くことができた

悪夢を見たなんて言ったらとんでもなく心配されそうだからそこは誤魔化したが...で、なんで俺はいま

三「どうした？もっと近くによってもいいのだぞ？」

このじいさんと風呂に入ってるんだ...ちなみに俺とじいさん、三日月宗近との間には一メートルくらい距離が空いている

いや初対面でいきなり近くに入るわけないだろ

『...なんであんたこんな朝っぱらから風呂に入ってるんだ？』

三「はっはっは、なぁにじじいは早起きだからな」

答えになってねぇ...たしかに老人は早起きだけどよ...

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