１５皿目:年に一度の ページ18
次の日... Noside
マカロン「御侍様〜、どこかおでかけなの？」
『！マカロン。少し遠出をしてくる予定だからみんなと留守番頼むね』
店を開ける少し前、マカロンはいつもの和服ではなく黒いスーツを着たイオリを見て不思議そうに首をかしげた
それもそのはず、彼女はイオリの食霊たちの中でも新顔なのだ。だから年に一度、イオリが店を長期で留守にする理由を知らなかった
ミルク「マカロン、御侍様の邪魔をしてはいけませんよ」
どう言おうかと困っていたイオリに助け船を出したのは、その「内容」を詳しく知る古株の食霊、ミルクだった
ミルク「御侍様はこれからとても大切な用事があるんです。だからいい子でお留守番しないといけません」
マカロン「えぇ〜〜〜！」
不満げな声をあげるマカロンの言葉を右から左に聞き流したミルクはイオリに目配せをして「早く行くように」促した
『じゃあ行ってくる。あと頼むよ！』
ミルク「いってらっしゃいませ」
そんなミルクの声を聞きながらイオリは走って店から飛び出していった
ミルク「...マカロン、今日は御侍様のご家族が亡くなられた日なんです。ですから御侍様は毎年この日、一人でお墓参りに行かれるんですよ」
ミルクは自身の知っていることをマカロンに話した。その墓がナイフラストにあること、食霊をつれていくことをいやがって「御侍命令」で誰も行かせないようにしたことなどを
不思議そうに聞いていたマカロンだったが最後には寂しそうに頷いた
マカロン「御侍様が帰ってきたら、マカロンちゃんと謝るのだ...」
ミルク「御侍様は怒ってないと思いますけどね...さ、早く準備をしましょう」
マカロンを促して開店準備をはじめようとするミルクは店の入り口の窓にチラリと写った焦げ茶色の長い髪に深々とため息をついた
「とうとうこっそりついていったのか」...そこでミルクは、あとを追いかけなかった自分を悔やむことになる
もしも追いかけていれば...イオリがあんな目に合った未来が少しでも変わったかもしれないから...
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カトレヤ(プロフ) - クロさん» コメントありがとうございます！これからもがんばりますね！ (2018年12月22日 10時) (
レス) id: cdce025386 (このIDを非表示/違反報告)
クロ - 人形の魔女と蒼目の蛇の作品から好きで、時間があるときにちょこちょこ覗きに来ています。 どの作品も面白く、ついつい時間を忘れてしまいます(笑) (2018年12月22日 9時) (レス) id: c84c961557 (このIDを非表示/違反報告)
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