木 ページ1
最近僕の近くのおばあさんは体調が悪いらしい。
そんなある日おばあさんのお見舞いに、とても可愛い女の子が来るようになった。
いつも僕で躓く彼女は、
可愛らしい頭巾を被っていて、とても小さくて、
僕は彼女に一目惚れをした。
その女の子は毎日お花とパンを持っておばあさんのお見舞いに来る、
可愛いだけじゃないんだ、とっても優しくてとても素敵で、
いつか女の子とおばあさんのお花を摘んであげたいな。
今日もいつものように女の子が来るのを待っていた、そした森のみんなの話してるが聞こえたんだ
「最近ここら辺でオオカミが出るよね」
「あぁいるね、しかもとても大きくて凶暴なんだって」
僕は真っ先に女の子が思い浮かんだ。
危ない!彼女に知らせないと!
そんな時女の子が通りかかった、
「ねぇ頭巾の女の子オオカミが出るからここは危ないよ」
一瞬女の子が振り返った気がした、でもまた歩き出してしまった。
でも僕は木だから女の子に声が聞こえないし、
大好きな女の子に警告する事も、
守ってあげる事も出来ない、
なんて無力なんだろうか。
しばらくすると女の子の悲鳴が聞こえた、
すぐにでも向かって、助けてあげたいのに僕は一歩も動けない。
おばあちゃんの家に狩人が助けに行くのが見えた、女の子は狩人に抱えられて出てきた。
「ありがとう」って目を潤ませて、
あぁ助かたんだね。
僕は木だから君を助ける事も、君を抱き上げる事も出来なかった。
それからおばあさんのお見舞いに女の子が来ることはなくなった。
もし,女の子が幽霊になっていたら僕とずっとここにいてくれたのかな。
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作者名:由希 | 作成日時:2021年1月2日 16時