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「おはよーございますー」
「ん……っわあ!」
目が醒めると、カメラを持ってニヤニヤしている牛沢さんと眠たそうに笑うガッチマンさんの姿。
「レトルトさん起きないですね〜」
起き上がろうとすると、彼に腕を絡められていることに気づき、身動きが取れない。2人は面白そうに眺めていて、恥ずかしくてどうしようもなかった。
「んんぁ……おはよお…」
眠たげな目をゆっくり開けたレトくん。私が隙をついて起き上がると、彼はようやく寝起きドッキリされていることを理解したのか、もーと言いながらあくびをしている。
「キヨだけ動画用にやる?」
「いいねー。一旦切り替えよ」
キヨくんは布団を頭まで被って眠っていた。レトくんがのそのそと起きて、彼の布団を奪い取る。みんなが朝だぞー!と言って起こすと、ようやく彼は目を覚ました。
寝ぼけた顔で、寝癖がついてる。マイクに入らないように私が小さく笑うと、彼はハッとした顔をしてからすぐに布団を被ってしまった。
「まだねみい…」
「じゃ、先ご飯行く?あとで起こしにくるよ」
ガッチマンさんの提案に、時計を見ると朝食の時間であることに気付く。結局、4人で朝ごはんを食べることになった。
「キヨ、昨日眠れなかったみたいだね」
「そうなんですか?私、途中までしか覚えてないや…」
「Aさんまじで酔ってたね、強いイメージだったけど」
「Aちゃんが潰れるなんて珍しい」
「そう言うレトさんは相変わらず1番に潰れてたね」
誰よりもお酒が弱い彼は、誰よりも先にご飯を食べ終えてキヨくんを起こすために一足先に部屋に戻った。個室じゃない広間の空間はあまり彼の肌には合わないようだ。
「そう言えば昨日って、おふたりが運んでくれたんですか?私、部屋に戻った記憶なくて」
「ああ、キヨが運んでくれてた。あとでお礼しておいたらいいよ」
「…そうなんですね、」
なんだかいつもキヨくんにお世話になりっぱなしだな。
その日はマリンスポーツをする予定だったものの、天候が悪く敢え無く断念。近くの水族館に行き、動画を撮影した。帰りには雨も止み、虹が架かっていた。
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ちゅ〜る - 更新してくれてありがとうございます!更新されてるのを見て嬉しすぎて叫びたくなっちゃいました、もう内容が好きすぎて...!お忙しいと思いますが更新頑張ってください!心から応援しています(o^^o) (2021年2月17日 0時) (レス) id: cb42e8d372 (このIDを非表示/違反報告)
Malia(プロフ) - 遅コメ失礼致します(о´∀`о)めっちゃ好きなんですが心臓が持ちません_(┐「ε:)_主様は今お忙しいのかな…?夜しか眠れないほど続きが楽しみです(●´ω`●) (2020年9月20日 2時) (レス) id: b99f87fcb7 (このIDを非表示/違反報告)
Misya - 突然のコメント失礼します!ぴより様のストーリーが好きすぎて、ファンになりました!更新頑張ってください! (2020年3月1日 19時) (レス) id: 6862801167 (このIDを非表示/違反報告)
ぴより(プロフ) - にぼしさん» コメントありがとうございます…!!にぼしさんの性癖に刺されて嬉しいです(;_;)!更新遅くて申し訳ないですが気長にお付き合い頂けたら嬉しいです!! (2020年2月20日 22時) (レス) id: f82d25de14 (このIDを非表示/違反報告)
にぼし(プロフ) - 突然のコメント失礼します…ぴより様の書かれるれとさんが性癖過ぎてしんどいです…更新頑張ってください! (2020年2月9日 23時) (レス) id: 6acb1113f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴより | 作成日時:2019年11月6日 23時