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「ごめん！待ったよね」
「んーん！お疲れ様。ほら、予約の時間なるから急ぐよ！」
遅くなった私にひとつも愚痴を垂れることもなく優しく迎えてくれるレトくん。
すぐに車を出して、行きつけの焼肉屋さんに向かった。
「どう？仕事。疲れた？」
「うん。すっごい疲れた！でもそれ以上に楽しくて…！すっっごく幸せ！」
「ふふ、よかったなあ」
柔らかな彼の雰囲気に、ひとたび触れてしまえば心が安らぐ。しかし、それも束の間。私が内藤さんからのメールに返信していると、突然彼は声色を変える。
「メール？誰？」
「あ、内藤さん。来週から通常業務だから。私がいない間に引き抜きの人が来たらしくて「ふ〜ん。そっか。てか、なんか香水の匂いするけど…男物？」
「え？香水…？そんな匂いするかな」
いつもは私の話が終わるまで聞いてくれる彼に話を遮られたことに驚きながら、自分の体を嗅いでみる。
匂いなんて全然しないのに…
「なんか知ってる匂い…なんだっけ〜…あ！そう！キヨくん家の匂い！」
「え？！キヨくんの匂い？？」
ついさっきの出来事を思い出して、ドキッとする。心臓さん、通常運行でお願いします。早まらないで…！
レトくんにはすべて見透かされているような気持ちになるから、隠し事ができない。まあ、仲良くしないように言われただけで、全く話しちゃいけないわけじゃないし…
「そんな長い時間話してないから、匂いなんてついてないと思うけど…」
「…そんなにって、どんくらい？」
「えっ…と、撮影終わりに別の案件の資料を渡しただけ、だよ」
そういえば、キヨくんに資料を渡しそびれてしまった。まあ、特殊な状況だったし仕方ない。
レトくんは正気のない返事を置いて、黙ってしまった。
何を考えているんだろう。怖いと思っていることも、伝わってしまうんじゃないかと思うとさらに緊張してしまう。
「俺は、Aちゃんのこと信じてるからさ」
「う、うん」
「Aちゃんも俺のこと、信じてよ？」
信じてるにきまってるよ、と言いながら、不自然じゃないかなとドキドキしている自分がいる。息が詰まる。
焼肉屋さんに着いてからは、いつものレトくんに戻ってくれて、緊張が解けた。
彼はサプライズで記念日をお祝いしてくれた。記念日だったなんて、私の方が忘れていたのに。
やっぱり私は幸せ者だと心から思う。
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ちゅ〜る - 更新してくれてありがとうございます！更新されてるのを見て嬉しすぎて叫びたくなっちゃいました、もう内容が好きすぎて...！お忙しいと思いますが更新頑張ってください！心から応援しています(o^^o) (2021年2月17日 0時) (
レス) id: cb42e8d372 (このIDを非表示/違反報告)
Malia(プロフ) - 遅コメ失礼致します(о´∀`о)めっちゃ好きなんですが心臓が持ちません_(┐「ε:)_主様は今お忙しいのかな…?夜しか眠れないほど続きが楽しみです(●´ω｀●) (2020年9月20日 2時) (レス) id: b99f87fcb7 (このIDを非表示/違反報告)
Misya - 突然のコメント失礼します!ぴより様のストーリーが好きすぎて、ファンになりました！更新頑張ってください！ (2020年3月1日 19時) (レス) id: 6862801167 (このIDを非表示/違反報告)
ぴより(プロフ) - にぼしさん» コメントありがとうございます…！！にぼしさんの性癖に刺されて嬉しいです（；＿；）！更新遅くて申し訳ないですが気長にお付き合い頂けたら嬉しいです！！ (2020年2月20日 22時) (レス) id: f82d25de14 (このIDを非表示/違反報告)
にぼし(プロフ) - 突然のコメント失礼します…ぴより様の書かれるれとさんが性癖過ぎてしんどいです…更新頑張ってください！ (2020年2月9日 23時) (レス) id: 6acb1113f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴより | 作成日時：2019年11月6日 23時
