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「じゃ、お疲れ様です！」
大部屋の控え室に、ついに私だけ。はじめてのことだらけで緊張しきっていた私の疲れは雪崩のように押し寄せてきた。
レトくんお疲れ様。スタジオ出てすぐのコンビニにいるよ。
彼の不安症はいつにも増している、気がする。
その本質が好きよりも執着に似た感情だと分かっていながら、私は何も言えないでいた。
A少し待ってて!今行きます。
ファイルを雑に詰め込み、部屋を出ようとした時、忘れていた用事を思い出した。
「そうだ、これ…キヨくんに渡さないと」
もう帰ったかもしれないと思いながら、楽屋に向かう。
お互い忙しかったし、なによりレトくんに言われたこともあってあまり話せていなかった。
少しでも話せるかもしれないと淡い期待を寄せていたのは紛れもない事実。
楽屋前で前髪を整え、ノックしようとした時、中から声が聞こえてきた。
キヨくんと、女の人の声。
「私はずるい女なんです。あなたが好きな人がいるってわかってるけど…！それでも、好きなの」
「えっと…俺が好きなのは、きみだよ」
驚きで、時間が止まって感じた。
行き場を失った手をゆっくりと戻す。
びっくりした。この声の主は、きっと平田さん。いつの間にか、ふたりがこんな親密な関係になってたなんて。
突然、カバンの中で眠っていたスマホが目を覚ました。
マナーモードにしていなかった過去の私のせいで、私の心臓は最速で動いている。
止めなきゃと焦る私が、ごちゃついたカバンからスマホを見つけるよりもわずかに先に扉が開いた。
「えっ！Aさん？」
「あ…あの…！っご、ごめんなさい！！」
パニック状態だった私は訳もわからないままその場から走り去ってしまった。
いつの間に2人はそんな関係に…？何かの勘違い？でも、楽屋にいたってことは…あれ、ほんとに平田さんだよね？私、見間違えたり…
色んなことが頭の中で浮かんでは消えて、忙しない。
スタジオの階段を駆け降りていると、突然腕を掴まれた。
勢い余ってバランスを崩した私の体は、彼が力強く引き止めてくれたおかげで助かった。
「ちょっと…まじで、走るの早すぎ…っ！」
この人は、どうしてここまで私の元に走ってきてくれるんだろう。
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ちゅ〜る - 更新してくれてありがとうございます！更新されてるのを見て嬉しすぎて叫びたくなっちゃいました、もう内容が好きすぎて...！お忙しいと思いますが更新頑張ってください！心から応援しています(o^^o) (2021年2月17日 0時) (
レス) id: cb42e8d372 (このIDを非表示/違反報告)
Malia(プロフ) - 遅コメ失礼致します(о´∀`о)めっちゃ好きなんですが心臓が持ちません_(┐「ε:)_主様は今お忙しいのかな…?夜しか眠れないほど続きが楽しみです(●´ω｀●) (2020年9月20日 2時) (レス) id: b99f87fcb7 (このIDを非表示/違反報告)
Misya - 突然のコメント失礼します!ぴより様のストーリーが好きすぎて、ファンになりました！更新頑張ってください！ (2020年3月1日 19時) (レス) id: 6862801167 (このIDを非表示/違反報告)
ぴより(プロフ) - にぼしさん» コメントありがとうございます…！！にぼしさんの性癖に刺されて嬉しいです（；＿；）！更新遅くて申し訳ないですが気長にお付き合い頂けたら嬉しいです！！ (2020年2月20日 22時) (レス) id: f82d25de14 (このIDを非表示/違反報告)
にぼし(プロフ) - 突然のコメント失礼します…ぴより様の書かれるれとさんが性癖過ぎてしんどいです…更新頑張ってください！ (2020年2月9日 23時) (レス) id: 6acb1113f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴより | 作成日時：2019年11月6日 23時
