一緒に昼休憩を取りましょ！ ページ10
チーノは彼にあしらわれてから、チャンスは昼食の休憩だと思い、彼の抜けるタイミングで偶然会うフリをしようと考えていた。
しかし、彼は配膳係から全く抜ける気配が無い。
このままでは昼休憩が無くなると考えたチーノは半ば強引に彼を連れ出すことにした。
ci｢アナタ、昼ご飯は食べたのかしら？｣
｢あ…、チノ子様。まだ、頂いてはおりませんが…｣
ci｢あらまあ、それは大変ですわ！
ワタクシも食べておりませんの！一緒に昼休憩を取りましょ！
ちょっと、そこの人〜、昼休憩に行きますから変わってくださる？｣
彼の言葉をさえぎって、有無を言わさず昼休憩のサンドイッチを二人分貰い彼に渡した。
サンドイッチの中にはミートボールが入っており、もっと良いチョイスがなかったのではと思う。
とくに被災者の食料の方が豪華で、水、パン、スープ、ウィンナー、などが配られていた。
彼はチーノに貰ったサンドイッチを少し申し訳なさそうに受け取りながらも、チーノに着いて行き、林に入る手前の丸太に二人で腰を下ろした。
ci｢さっきは災難やったな｣
すっかりと元の口調に戻ったチーノは他の誰かに聞かれないように小声で喋りながら、サンドイッチを一口食べてびみょーと、声を漏らした。
彼は美味しいともまずいとも言わずに、それをまるで栄養源として見ているように黙々と口に入れていた。
｢あの、オスマン様っていつも剣を持っているのですか？｣
ci｢いや、持っとらんと思うねんけど……なんで？｣
喋る時は必ず飲み込んでから、という当たり前のルールを彼はバカ真面目に守っているため、会話のテンポが死ぬほど遅い。
｢女性の刃をとめた時に何か持っていたように見えまして……｣
ci｢あー、それは多分警棒やな。
非戦闘員やけど、身を守れるように警棒を持ち歩いてんねん。伸び縮みするから、普段は外から隠すようにしとる｣
彼はなるほどと頷きながら、深く考えていた。
チーノはグルッペンからエテルニテ王国で何があったのか報告を受けていたため、彼が何に悩んでいるのかすぐに気がついた。
恐らくは腰にあるはずの片手剣を失った代わりのものを探しているのだろう。
ci｢新しい片手剣は買わないんか？｣
｢忠誠を誓った相手から貰った剣しか、使用が許されません｣
悔しそうにする彼を見て何とかしてあげたい気持ちもあるが、チーノではなんも出来ないのだと悟った。
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あかまる(プロフ) - まおさん» ご報告ありがとうございます。気づくのが遅くなって申し訳ないです。 (3月1日 0時) (
レス) id: b37e4ba748 (このIDを非表示/違反報告)
まお - オ.リ.フ.ラ.立ってますよ。ルール違反になってしまうので外したほうが良いと思います。 (2月23日 3時) (レス) id: aa7b758126 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あかまる | 作成日時：2024年2月20日 13時
