アイツは裏切り者 ページ4
その後滞在中に彼の姿を見る者は現れず、グルッぺンも気にかけて探したが、見知らぬ王宮で我が物顔の如く歩ける訳もなく、様々な制限が課せらせ対面することなく帰国の馬車に乗り込んだ。
これに関しては彼の逃走術が一枚上だったのかもしれない。
帰国のため馬車道を走っていると馬が急に止まったので、バランスを崩したメンバーに図体がでかいなどの悪口が飛び交い始めた。
gr｢どうしたんだ？｣
護｢若い男性がグルッペン様に会いたいと……｣
御者がその男性となにやら揉めているようで、配備された護衛係が外の状況を伝えてくれた。
グルッぺンが外に出ようとすると、すかさず護衛隊のトントンが引き止め、代わりに自分が出ると言って馬車から降りた。
だが止められて大人しく聞いている人間でもないので、扉を少し開き全力で盗み聞きしているのを横目に、二人に加わるつもりがないオスマンは読書を始めた。
tn｢君、エテルニテ王国の王様を殺そうとしはったやつやな。何の用や｣
男｢実はこの国の革命にグルッぺン殿も参加して欲しいのです！｣
革命というワクワクしそうなワードにグルッペンは耐えきれず、馬車から飛び出し高らかに｢話を聞こうじゃないか！！｣と豪語した。
盗み聞きゲームのはずが、いつの間にか終了してしまい、ゾムはつまらなそうに椅子に腰かけた。
開け放たれた扉からは外からの会話が丸聞こえで、コソコソ聞く必要も無いのだ。
tn｢つまり君はこの国を変えたいんやな｣
飛び出てきたグルッぺンに愛の鉄拳を食らわせながらも、冷静なトントンは相手の目的を再度問いただした。
たんこぶができるのでは無いかと頭を摩っているグルッペンを見ると、どうも威厳が失われる。
その男は少し戸惑いながらも、頼み込むのはトントンではなくグルッペンであると思い直し、直角になるお辞儀をした。
gr｢そういえば、貴様とあのAという外交官は仲間なのか？｣
王を暗殺する時に護衛を担当したのがAであるが、男は彼のことを名前で呼んでいた。
こんな重大な場面を見逃すような失態はせず、事細かに聞いてくるところは抜け目が無い。
彼の名前が出ると男は少し筋肉が強ばって、顰めっ面になった。
男｢アイツは裏切り者です！！
元々は我々と同じ立場でしたが……、ある日を境目に連絡が取れなくなりました。
ですが！今日確信致しました！彼は国王側へ裏切ったのだと……！｣
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あかまる(プロフ) - まおさん» ご報告ありがとうございます。気づくのが遅くなって申し訳ないです。 (3月1日 0時) (
レス) id: b37e4ba748 (このIDを非表示/違反報告)
まお - オ.リ.フ.ラ.立ってますよ。ルール違反になってしまうので外したほうが良いと思います。 (2月23日 3時) (レス) id: aa7b758126 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あかまる | 作成日時：2024年2月20日 13時
