そっちもな ページ27
先程までの道は埃が溜まっていたのが目に見えてわかったが、ここから先は誰かが通ったように綺麗であった。
もしかして、と思えば思うほど、ゾムのタスクは既に終わらされていた。
同業者によって最終目標までの準備段階を全て奪われたため、残りは誰に麻薬を売ったのかという帳簿と、実際に研究所を闇に葬るだけであった。
所長室のダクトから降りると、鋭い風の音が聞こえた
誰もいないように見えたが、隠れていたことを見落としていたのだろうと、応戦するように短剣を振った。
zm｢……ん？｣
｢あ……。ゾム様、ですよね？｣
互いに剣を向けあった状態で顔を確認すると、ソイツはオスマンが気にかけている外交官であった。
もちろん、ゾムにとっては初めましてでは無く、対決を放り出した相手であった。
どうしてここに、と言いたいところだが、冊子を持っている時点で同じ目的なのだと察した。
つまり先程の同業者はこの外交官であったのだ。
｢ゾム様も麻薬の件で？｣
zm｢そっちもな｣
彼は冊子をパラパラと捲ると、それをゾムに渡した。
聞くと自国にいる人物の名前だけ覚えたと言ったので、遠慮なくその冊子を貰うことにした。
後は植物園に火をつけるだけだったが、先を行く彼の道はどう考えても植物園には辿り着かなそうであった。
だが、ダクトで声を出せば響いてしまうので仕方がなく彼について行った。
どんどん低い所へ行くことを考えるとどうやら地下へ向かっているようだ。
だが、この研究所の構造が書かれたマップには地下など書かれていなかったことをゾムは覚えている。
しかし現実として存在するならば、記載漏れかあるいは限られた人物しか知らなかったのだろう。
ある一つの出口で彼は止まった。
下の様子を眺めそのまま降りると、警備員の情けない声が次々に聞こえた。
気になって彼のようにダクトから出ると、そこには何人か地面に大の字に寝ていたが、起きる気力は無さそうであった。
周りを見渡すと、そこは地下牢であった。
彼は、一つ一つの牢屋を盗んだ鍵で開けていき、幼子を牢屋の外へと出した。
zm｢なんで、こんなところに子供が？｣
｢人体実験です。
さて、君たちにはやってもらうことがあります｣
ざっくりと説明する当たり、彼はこの事件について前から知っていたのだろう。
彼は子供たちに温室の鉢植えを中央付近に集めて欲しいと言った。
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あかまる(プロフ) - まおさん» ご報告ありがとうございます。気づくのが遅くなって申し訳ないです。 (3月1日 0時) (
レス) id: b37e4ba748 (このIDを非表示/違反報告)
まお - オ.リ.フ.ラ.立ってますよ。ルール違反になってしまうので外したほうが良いと思います。 (2月23日 3時) (レス) id: aa7b758126 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あかまる | 作成日時：2024年2月20日 13時
