俺は前職が詐欺師やってん ページ11
救援隊が寝静まった夜、チーノは騒音によって起こされた。
いびきをかいたり、寝言があったり、屁をこいたり、これでもかと言うほどうるさいのである。
オスマンはどうかと思い、隣のテントに眠るオスマンを見ると柔らかい寝袋に身を包み幸せそうに寝ていた。
オスマンが寝返った時、彼の耳にある耳栓を発見した。
きっとオスマンはこのような状態になることを知っていて、かつ自分に言わなかったのだ。
なんとも罠に嵌められたような気がして、腹立たしくなり、何とか寝付けるように身体を動かそうと、昼食をとった林の奥へと足を踏み込んだ。
少し歩けば気が紛れるだろうと思い、お構い無しに進んでいくと自分ではない誰かの息が聞こえた。
このような時間帯に誰かいるはずもなく、月明かりが照らす木々の葉が揺れる度に、チーノの恐怖心を煽った。
大きくなる恐怖を抑えるため音を確かめようと、大きくなる方へと向かった。
背をかがみ木々の分け目からそっと覗くと、そこには外交官の彼が武道の練習をしているところだった。
ci｢え、あ、キミ……、寝なくていいんか？｣
予想外のチーノの声に驚いたのか咄嗟に振り返った彼だが、目が合うとなんとも言えない気まずさが襲いかかった。
ベッドからそのまま出歩いてきました、という格好のチーノを見て彼は何かを察した。
｢チーノ様はもしかしてうるさくて眠れませんでしたか？
良ければ私の耳栓を差し上げます｣
彼はポケットの中を漁ると黒いポシェットを取りだし、そこから二つ耳栓を取りだした。
そして、その耳栓をチーノに差し出した。
ci｢キミの分は？｣
｢もう一つあります｣
ci｢へぇ〜、息をするように嘘つくやん｣
ピリッと空気が緊張した。
瞬きの回数が多かったから？
左上を見ていたから？
心拍数が高かったから？
嘘と見抜ける人間の習性はいくつもあるが、チーノはそれだけではなかった。
ci｢俺は前職が詐欺師やってん。
人がどんな嘘をつくか、大体わかる。もちろん、嘘をついた時の仕草もな｣
幹部になる前、チーノは詐欺師であった。
wrwrd国の独立革命が終わった頃、国民が貧しくなって苦しかった時に道端で知り合いのトントンに出会った。
トントンとグルッぺンは市場調査に出ていただけであったが、その身なりから貴族だと予想したチーノは、グルッペンを客として引っ掛けようとしたのであった。
ところで、ダンスは踊れますか？→←一緒に昼休憩を取りましょ！
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あかまる(プロフ) - まおさん» ご報告ありがとうございます。気づくのが遅くなって申し訳ないです。 (3月1日 0時) (
レス) id: b37e4ba748 (このIDを非表示/違反報告)
まお - オ.リ.フ.ラ.立ってますよ。ルール違反になってしまうので外したほうが良いと思います。 (2月23日 3時) (レス) id: aa7b758126 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あかまる | 作成日時：2024年2月20日 13時
