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「二人とも!お待たせ!」


「あ、山田!おせーよ!!」


「ごめんごめん!」


「涼介、帰ろ」


「え、あ、うん!大ちゃん!また明日ー!」


「おう!」




会議中だった山田が来て、知念と帰っていった。


俺は二人と帰る方向が別だから、いつも一人で帰る。




『家に帰ったらなにしようかな。』


『今日の晩御飯はどうしようかな。』




とか、ボーッとしながら歩いてた。




「あ……」




すると、偶然、ペットショップを見つけた。




“僕でも飼えそうな可愛い犬を見つけて、写真を送ってほしいんだよね。”




すっかり忘れていた、知念の言葉を思い出す。





…………チャンス!





今なら知念の役にたてるチャンスだ!



そう思って店の中に入った。





カランコロン





店内は、とても広かった。



まるで、ショッピングセンターのような広さ。



猫のコーナー。ハムスター、魚のコーナーまであった。



とりあえず、犬のコーナーを端から端まで見ることにした。






チワワ、ダックスフンド、トイプードル……



ホントにどれも





「かわいい〜♡」





つい、声に出してしまった。



その時、




「動物、好きなんですか?」




上から特徴的な声がした。



振り向くと、マッシュルームヘアの男の人がいた。



その人の胸元には、「伊野尾 慧」と、書かれてあった。




「え、あ、まぁ…はい…」



「ふふ、そうなんですか」




ふわっと笑った彼に、無性にドキドキして、顔が熱くなっていった。



俺はいてもたってもいられなくて、その場から逃げ出して、ペットショップから出た。









知念との約束は、すっかり忘れていた。

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作者名:餃子strawberry | 作成日時:2017年5月13日 23時

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