印が5つ ページ5
｢いきなり呼び出してごめんね、轟くん｣
｢いや、大丈夫だ｣
サポート科の教室に二人。
………そして教室の外に一人。
私、なんでここにいるんだ。
と何回私は思っただろう。
｢実は私…｣
考えてみれば簡単だった。
｢轟くんのこと…｣
.
｢筆箱机の中に忘れてきた！｣
始まりは私のその第一声だった。
お茶子ちゃんと一緒に帰っていた時にふと思い出したのだ。
筆箱くらい1日忘れてもいいんじゃないか、とは思ったがなんとなく手元に無いのが不安で取りに行くことにした。
｢一緒に戻る？｣
｢一人で大丈夫！｣
“バイバイ”と互いに手を振り、私は歩いてきた道を戻る。
｢よーしあった。｣
私は自分の机から忘れた筆箱を取り出し、
即座に帰ろうと階段に向かっていた。
その途中
｢この手紙、お前のか？｣
よく知っている声が聞こえてきたのだ。
そう、焦凍の声。
それもサポート科の教室から。
いやいやこれは何かの幻聴だろう。
サポート科に焦凍なんている訳ないし、幻聴でなくとも焦凍に似た声の人だっているじゃないか。きっと。
私はうんうんと頷いてそのまま教室を去ろうとした
その時
｢轟くん！来てくれたんだね｣
…嘘でしょ。
教室の中にいる女の子は確かに轟、と言った。
悔しいが私の耳は正しかったのだ。
｢なんなら幻聴であってほしかったわ…｣
…告白かな。
そりゃ告白の一つや二つされますよね。
私はその現場が気になり教室の中の会話に耳を澄ました。
いやでも今の私は筆箱を取り戻す為に学校に来ているわけであって、もう帰っていい身なのだ。
私は自分の中で葛藤した。
.
｢好きです｣
とここまで来たわけですよ。
…うん
結論から言って筆箱を忘れた私が悪い。
｢他の人みたく体育祭からじゃなくて
入学式の時からカッコイイなって思ってて…｣
焦凍なら断ってくれるよね
｢私と、付き合ってもらえませんか｣
私は強い怨念を浴びせるかのように教室に向かって断ってくれと願った。
｢…悪いが｣
そうだ、焦凍。
それが正しい。
私の脳内では拍手喝采状態である。
焦凍の噛み癖を知ったら一瞬で別れるくせに！
この前の首の噛み跡なんてまだ付いてるよ！
すごい痛いんだから！！
私は安心したように胸を撫で下ろし、そのまま帰ろうと試みた。
のだが
｢考えさせてくれ｣
｢は、｣
その言葉で私は一瞬にして思考停止してしまった。
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MOMO(プロフ) - 続き楽しみです！繰り返し読んでキュンキュンしてます…更新頑張って下さい!! (2022年10月12日 22時) (
レス) @page29 id: 086efc5a74 (このIDを非表示/違反報告)
やま - 続きめちゃくちゃ見たいです！どハマりしちゃいました…無理せず頑張って下さい！ (2021年1月23日 16時) (レス) id: 5d961f6072 (このIDを非表示/違反報告)
みさまる。(プロフ) - 続きめっちゃ読みたいです！！かっちゃん...！でも轟選んでハッピーエンドにしてほしい...！ほんっとにキュンキュンしました！更新待ってます！ (2020年10月1日 1時) (レス) id: 9f6637cdbb (このIDを非表示/違反報告)
ぽ - かっつんもしょーともかっこいいいいいい、、！！！でもやっぱり最後はしょーとを選んで欲しい、、！！ (2020年5月17日 2時) (レス) id: 62739afc5d (このIDを非表示/違反報告)
パリピ - 続きが死ぬほど恋しいです！これからも頑張ってください！！ (2020年3月17日 12時) (レス) id: f872523bca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：荼毘
| 作成日時：2018年9月2日 12時
