【wrwrd】拾う神有り (ページ33)

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日常 15 ページ33

＊若干の性表現有

「なんで服を脱いでくれないんだ？」

『えと…その、気分じゃないというか…』

絶賛ピンチ。あのあと直ぐにベッドへ運ばれた。この数日間余程寂しかったようだ。しかし今はまずい。グルッペンのものではない傷がいくつかあるからだ。

「やましいことでもあるんだな？目、泳いでるゾ。」

お見通しというわけか。観念して抵抗をやめる。いそいそと脱がしにかかるグルッペン。

「む、これは。」

『あんまり…見ないでください。』

「理由は後でいい。消す。」

痣があるところに吸い付く。若干、まだ痛みがある。

からだに紅い花が散らされていく。痣を上書きするように。そのまま欲望の波へと二人、飲み込まれていった。

丸一日ほど経ったが離される気配はない。なんだか若干記憶がない気がする。寝て、風呂に入って、必要な時に食事が届けられ、気の赴く時にベッドの上で腰を跳ねらせる。服を着るような隙はなく、いつの間にやら下着にグルッペンさんのワイシャツという破廉恥な格好になっていた。

ほんとに、欲深すぎて罪だわ…。

3日目の朝。グルッペンさんはまだ隣で寝ている。
とその時、ノックをされた。食事かな？それにしては早いような。

「グルさんいい加減に仕事してくれや。もう仕事が滞りすぎてるか、ら……あっ、すまん。何も見てないで。」

扉を開けるとそこには消えないんじゃないかという程の隈をつくった紅のマフラーの男性。私の格好を見るなり目を逸らした。

『あぁ、トントンさん。すいません。私からもやるように言っておくので…。』

「頼むわ…。そろそろ僕もやばいんで。」

「見るな。」

いつの間に起きたのか、片手で私を後ろから抱きしめ、もう片方でトントンさんの目を隠す。

「グルさん、まじでそろそろ仕事してくれ。」

『そうですよ！私もそろそろお菓子作ってあげたいんです。』

「まぁしゃあない。そろそろいつも通りの生活に戻すか。」

長いようで短い2人だけの生活はこれにて幕を閉じた。末永く2人の仲は続いていただとか。これはそんな2人の馴れ初めのお話らしい。

end

-------------ｷﾘﾄﾘｾﾝ--------------
どうも作者夜兎丸です。

これにて完結です！！ここまで読んでくださったみなさま、本当にありがとうございました。前編は10000hit、続編は2000hitと励みになりました。
感想頂けたら嬉しいです。

また、どこかで会えると良いですね。これにて。