馬鹿と単細胞。

Ep.２４ ページ25

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「───Aーッ！！」

『うぁ、！？』




珍しく早起きできたので早めに登校でもしようかと歩いていれば、後ろからなかなかの勢いでタックルを決められた。




「この前のアレなに！？
開久の番長よね！？
イイ感じの雰囲気だったよね！？
付き合ってるの！？」




怒涛の勢いでせ質問攻めしてくる理子。




『･･･アレはね、たまたま会って家まで送ってもらってただけ。
うん、開久の番長ですね。
イイ感じっていうか、まぁ元彼だし』

「えぇええぇえ！？！？」

『落ち着け』

「も、もも元彼！？」




そんなに驚くことかな。

まぁでも、智司の恋愛事情なんか誰も想像つかないか。




「･･･い、いつからいつまで付き合ってたの？」

『中2の秋ぐらいから高1の夏ぐらいまで』

「私とAがはじめて会った時はまだ付き合ってたってこと！？」

『そうだねぇ』




･･･いや、誰が興味あるねん。




『まぁもう別れてるし。
それよりも理子の恋でしょ。
どうなのよ三橋くんとは』

「へッ！？
さささ三ちゃんとは何もないわよ！！」




･･･わかりやすい子。




「おぉ理子！･･･と片桐の女！」

『誰がじゃい』




隣の伊藤くんが困惑しまくってるじゃないか。




「Aちゃんどういうこと･･･？」

「この間な、理子とサ店行こうとしてたらよ、
Aちゃんが片桐と手ェ繋いで歩いてたんだよ」

『話盛るなよ手ェ繋いでねぇよ』

「え、え。･･･え？」




伊藤くんの理解が追いついてきてない。




『開久に用があったからその帰りにたまたま送ってもらっただけ』

「開久に何の用があんだよ！」

『色々あんの！』

「やっぱ片桐と付き合ってんだな！？」

『付き合ってません！』

「じゃあどういう関係なんだよ！！」

『元彼なんだってば、』




「「 えぇええぇえ！？！？」」




なんなんだよもう。





『とにかく、そういうことなの』

「いやどういうこと！？」




明美の件は黙っててくれって頼まれたから話すわけにはいかないし。




『開久の奴がウチの生徒に絡んでしつこかったからシメて開久まで届けに行ってやったのよ』

「･･･怖」




うるせぇ。




『とにかく、理子や京子とか女の子がいるときは喧嘩に巻き込むなって言っておいたから。
どうしても怖いなら理子と京子連れて歩いとけば見逃してくれると思うけど』

「人を防犯グッズみたいに･･･」




世界一かわいい防犯グッズ達だよ。




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