人 質 【4】

Ep.１６５ ページ24

No side


【 3 年 後 】





「懐かし〜･･･」

「だねぇ、」




校門から校舎を眺めるのは、元3年A組の生徒・宇佐美香帆と河合未来。




「おッ、久しぶり〜」




そこにやってきたのは、同じく元3年A組の甲斐隼人、石倉光多。


4人は他愛もない話をして、懐かしむように校舎を見上げた。




「いこっか、！」




───
─





「お〜、懐かしい面々だなぁ！」




3年A組の教室には、生徒が続々と集まっていて。


兵頭新は寿司職人、

辻本佑香は歌手としてCDデビューなど、皆それぞれの道を歩んでいる。





「久しぶり」

「久しぶ、ぇぇえ！！」

「お、お前ら付き合ってんの！？」




須永賢と、魚住華。

腕を組む2人に、一同は驚愕する。




「11回、告白されて･･･」

「12回、ね？」


「なんか、壮絶･･･だな、」

「つかお前、緒方のこと好きじゃなかったっけ？」

「え！？そうなの！？」

「いや、好きだったけどさ。
俺じゃ絶対無理だし･･･。
まぁ、愛するより愛される方が、幸せんなれると思って」

「いやそれ、女の子が言うセリフだからね？」

「愛しますッ！」

「･･･愛されます、」




魚住が須永を射止めたというか、仕留めたというか。

本人達が幸せそうなので、これはこれで良しとする。





「よっ、皆久しぶり」

「なんだよお前！こりゃなんだよ！」




ゆっくり歩いてきた2人は、里見海斗と金沢玲央。･･･金沢のお腹には、子供がいる。




「え、学生結婚！？」

「ちょっと待って、なんで怜央と･･･？」

「なんで、って･･･。
沙良と付き合って凛と付き合って･･･。
ま、最終的には相性がよかったっていうか？」

「なんの相性だよ！」




座ろっか、と里見は金沢を優しくエスコートした。





「もう皆来てたんだ〜！」




次に現れたのは、真壁翔と熊沢花恋。




「お前ら〜、付き合ってんじゃねぇだろうな〜？」

「まっさか！」

「毎日一緒にはいるけどね。
･･･花恋の専属トレーナーなんだ」




真壁は熊沢の専属トレーナーに。

熊沢は、オリンピックの候補選手に。





「おい！皆、注目！！」




光永葵、柳本稔、不破航大。




「にひゃく〜･･･ッ！！」

「ッだぁ！」

「よっしゃぁ腕立て王者奪還！！」

「3年A組に一言お願いしまーす！」

「感無量です！！」




この3人は、相変わらずであった。





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