人質【4】 (ページ3)

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Ep.１４４ページ3

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やっぱり、映像の解析には時間がかかるようで、もう夕方。

ぼけーっと窓の外を眺めていると、瀬尾くんが兵頭くんの肩を組んで窓際に連れてきた。

光永達も含めて何人かで、窓際で何か話してる。

『･･･なになに、何話してんのー』

「なんでもないよ」

『ふーん、』

特に怪しいとも思わず、再び窓の外に視線を向けた。

「ウチら夕食取りに行ってくるね」

『あー、待って。
先生に話したいことあるからさ、私も行く』

諏訪ちゃんと涼音が夕飯をもらいに行くついでに、私も着いてくことに。

「夕飯もらいに来た、」

「･･･ッそこのダンボール、」

『ねぇ、すごい汗だよ。痛いんでしょ』

たまらず駆け寄った。

「大丈夫だから、ッ」

『いや大丈夫じゃないよ薬は？』

どこなの、と先生の背中を擦りながら薬を探す。

「ちょっと何やってんの！？」

諏訪ちゃんの声が聞こえて振り返ると、鉄パイプを持った瀬尾くんに、兵頭くんや光永、立野くんが一斉に準備室に駆け込んできて。

『ちょ、ッ何･･･ッ』

「兵頭！！」

「先生ごめん！！」

「ゔぁ･･･ッ」

その言葉とともに、兵頭くんは先生を蹴り倒した。

『やめて！！』

咄嗟に、先生に飛びかかる光永や兵頭くんを突き飛ばす。

『大丈夫！？
ごめんもっと早く気付いてればッ、』

さっき窓際で話してたメンツだ。
きっとこの作戦を立ててたんだ。

「Aッ」

『･･･ッたぁ･･･、』

涼音に名前を呼ばれ、振り返る間もなく瀬尾くんに思いきり、壁に押さえつけられた。

背中と後頭部を強打。
でも私なんかよりも先生の方が。

『お願い瀬尾くん･･･ッ、
先生ずっと体調良くないの･･･！
もう良いでしょッ！先生を離してッ！！』

どれだけ暴れても、男子高校生の力に敵うはずもなく。

「あんた達何やってんのかわかってんの！？」

「もう限界なの帰りたいの！！」

『ごめん凛･･･ッ、もうちょっとだけ、お願いだから･･･！
先生だけでも離して、頼むから！！！』

相当怖い思いをしたんだから、限界なのもよくわかる。

瀬尾くんに押さえつけられながら、皆に謝ることしかできなかった。

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