人質【4】 (ページ13)

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Ep.１５４ページ13

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吐き出したけれど、不快感が収まることはなく。

口をゆすいで教室に戻ると、華ちゃんが唸っていた。

『･･･はーなーちゃん、』

「あ、Aちゃん･･･！」

「大丈夫なの！？」

『うん、ちょっとはマシになった』

もう、SNSは極力見ないようにしようか。

「ぶっきーには劣るけど、Aのこともマイボイで結構トレンドになってて、」

美咲が教えてくれた。

『･･････うん、』

「とりあえず、お前マイボイ見んのやめとけ」

『わかった。
･･･とりあえずは大丈夫だから、心配しないで』

なんかごめんね、と皆に謝っておく。

私だけならまだしも、皆まで巻き込みたくはない。

『･･･んで、華ちゃんどしたの』

瀬尾くんを睨んでゔーゔーいってる。

「･･･せっかく須永といい感じだったのに、瀬尾を庇ったせいでダメんなったって、」

「全ッ部あいつのせいだ･･･！！」

華ちゃん、怖いよ。

瀬尾くんも顔が引き攣ってる。

「ほら、じゃ写真撮ろ！
華がフラれた記念に一枚！」

「フラれてないから撮れませぇぇえん！！」

華ちゃんは完全に、瀬尾くんにキレている。

「･･･なに、写真？撮ろっか、」

「･･･あっ、うん･･･」

あれ、あれあれあれ？

なんかいい感じじゃないですか、すなはな！

「･･･須永くん、！昨日のこと･･･、」

「あぁ、･･･いや、なんか悪かったな･･･。
瀬尾やお前に、知ったような口きいて･･･」

「･･･ッ全然！？あの、私･･･、」

「はーいはい！
写真撮ろ、脈アリ記念に一枚･･･！」

小声で華ちゃんを促した香帆。
さすが、扱いがよくわかってる。

「･･･うん、いいと思いますッ！」

うん、かわいい。

そっとその輪から抜け出した。

･･･そしたら、なぜかさくらも抜け出してきて。

「･･･え、何やってんの2人とも。入りなよ！」

「え、私も入っていいの･･･？」

「当たり前じゃん、ほら早く！
Aも！大丈夫、SNSにあげたりしないから、ね？おいで！」

私が不安に思ってたこと、ちゃんとわかっててくれた。

「行けほら、はやく」

『当たりが強い！』

すぱん、と須永くんに背中を叩かれて。

『･･･んふふ、』

「はい撮るよー。
はい、チーズ！」

えらくキモい笑顔で、写真に映ったであろう。

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