人質【4】 (ページ2)

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Ep.１４３ページ2

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「───解像度上げるソフト入ってる、から･･･これ使って･･･」

「ネットに繋がらないからあるもの利用しないとなぁ･･･、」

先生が置いてったパソコンを使ってパソコンに詳しい瑠奈と西崎くんが映像を解析していく。

「お前らちょっと距離近くねぇか･･･？」

「なんで石倉がそんなこと気にすんの？」

「あッ、もしかして瑠奈のこと･･･、」

「あ～、そういうことねッ」

「はぁッ！？そんなんじゃねぇし！！」

パソコン周辺でわちゃわちゃとし始める男子達。

波に飲まれる前に輪を抜けて自分の席に戻ると、呆れた表情の瀬尾くんも抜け出してきて。

「･･･ねぇ、スポーツ推薦もらったのって、豪翔大学･･･？」

逢沢くんが瀬尾くんに声をかけたのを聞いて、机に突っ伏しながら2人の会話に耳を済ませた。

「緒方さんが言ってた話の続きなんだけど･･･。豪翔大学で、武智の推薦者のほとんどが一年目で大学を辞めてるって、知ってる？」

「･･･なにそれ･･･！」

そこまでは知らなかった話。

逢沢くんは、澪奈のドキュメンタリーを撮ってたから色々と知ってたのかもしれない。

「武智は、選手の能力を見極めないで推薦するから、大半が練習に追いつけなくてメンタルをやられる、って･･･」

「初めて知った･･･」

「･･･だから何だよ。
力が無きゃ生き残れないことくらいわかってる。･･･覚悟は出来てるよ」

確かに、それだけ聞いていればただただ豪翔の練習がとても厳しいというだけ。

それだけなら澪奈はあんなことにはならなかった。

武智先生は豪翔大学と何かしら繋がっていて、澪奈になにかまずいことを知られたから･･･、って線も、無くはないよね。

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