Ep.140 ページ47
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《 ───私はやっていません。私は、無実です!
柊先生観てますか?
私のカリスマ性が、そんなに妬ましいですか?
・・・私は、身の潔白を、これから証明してみせます。
親戚の、タネコおばさんの名にかけて》
教室で、繋げられたテレビの生中継を観る。
とは言っても、皆が皆画面を覗き込んでるから、自分の席に座ってる私に伝わってくるのは音声のみ。
相も変わらず薄っぺらく、何を言ってるのかよく分からないスピーチを繰り広げる武智先生。
《 Here we go!! 》
その合図とともに、私にとっては若干トラウマと化したあの朝礼体操の音楽が流れ始めて。
画面の中で踊ってるんだろう。
楽しいのは今のうちだけだ。
逃げられると思うなよ、引き摺り降ろしてやる。
「───ちょっと遅めの、俺の授業を始める。礼」
11時を少し過ぎ、先生が教室に入ってきて。
「お前らニュースは観たかー?」
先生は確かめるように言った。
「・・・本当に武智先生が、澪奈のフェイク動画を依頼した犯人なんですか」
「武智先生は、無実を証明してましたけど・・・」
「武智とぶっきー、どっちが本当のこと言ってるの」
「・・・そんなに気になるなら、直接本人に確かめてみようか」
そう言って先生は、携帯を操作して武智先生に電話を掛けた。
数コールののち、スピーカーから声が聞こえて。
《 もしもーし! 》
「あぁ、武智先生。戻ってこられたんですか」
《 えぇ、たった今。
本当はもっとファンと触れ合いたかったんですけどね 》
「今日の課題はずばり、武智先生にやってもらおうと思いまして。
・・・今夜8時までに、全ての罪を自白してください」
澪奈を追い詰めた理由。
たとえどんな理由があろうと絶対に許さない。
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わ - いつもみてます! (2019年3月12日 15時) (レス) id: c232dbe5e9 (このIDを非表示/違反報告)
麗 - 作者様、好きです。すこですすこ。 (2019年2月17日 10時) (レス) id: 8656a872ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しぃも | 作成日時:2019年2月17日 3時