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Ep.106 ページ12

side Ogata





「準備室まだ開かないのかな、」

「・・・ドアに電流が通ってるうえに、鍵も掛かってるから簡単には開かないよ」




愛華達が見ている先生のパソコンには、準備室に設置されてる監視カメラの映像が映ってるらしく。

ここからだと声しか聞こえないけど、準備室のドアを開けようと何人かで必死になっているらしい。


・・・解放してもらえるのなら、嬉しいけど。

嬉しいけど、でもそれじゃあ先生がこんなリスクを背負ってまで私達を人質にとった意味が無くなるってこと。

澪奈が自 殺した理由がわからないままだっていうのは絶対に嫌だ。




《 私に任せて!! 》




中々開かない扉にしびれを切らしたらしい華ちゃんの声が聞こえてきた。




《 んらぁぁあ゙!!!! 》




女の子らしからぬ怒鳴り声と共に、バキッという音がパソコン越しに聞こえてきて。




『嘘、華ちゃん壊したの?』




さすが柔道部。それも並大抵の力じゃない。


いや待て待て。このまま開いちゃったら・・・。




「この調子で準備室が開いたら、携帯取り戻して助けを呼べる・・・!!」




皆が希望を見出してる中、私だけは複雑な感情を抱いていた。




「・・・リモコン貸して。
下手に触ると爆発するよ」

「は、マジかよこっわ、お前持っとけよ!」




さっきからやたらと冷静な逢沢くんに、慌ててリモコンを押し付ける石倉くん。




─────ブーッ ブーッ ブーッ・・・




突然、この静かな教室にバイブ音が響き渡る。




『・・・あ、先生の・・・?』




ごめんね、と先生に謝って、上着のポッケから携帯を取り出す。


表示されていた名前は “I” 。




『・・・“I”、?』

「出な、A」




未来に言われ、恐る恐る画面をタップして耳にあてる。





.

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- いつもみてます! (2019年3月12日 15時) (レス) id: c232dbe5e9 (このIDを非表示/違反報告)
- 作者様、好きです。すこですすこ。 (2019年2月17日 10時) (レス) id: 8656a872ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しぃも | 作成日時:2019年2月17日 3時

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