人質【3】 (ページ24)

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Ep.１１８ページ24

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「･･･ッ･･･ぁﾞ･･･！」

声も出ないほどの痛みなんだろう。

尋常じゃないほどの汗をかいてる。

こんな状況だっていうのに、私の方に体重をかけないようにしてる。

『大丈夫だから！楽な体勢になっていいから･･･ッ！』

私の腕がうっ血しそうなくらい力がこもってる。

こんなに酷い状態なら、薬とか･･･。

『ッ！！先生、薬は･･･！？
鎮痛剤とかあるでしょ！』

先生を壁にもたれさせて、梯子をのぼる。

マイクやらモニターやらが乱雑に置かれてる中、錠剤のそれを見つけて。

『先生これ！？』

「･･････ッそう、」

コップに水を入れて慌てて梯子を降りる。

急ぎすぎて、コップに並々注いだ水はこぼれて半分以下。制服がびしょ濡れだ。

「･･････さんきゅ･･･ッ」

『お礼とかいいから先に飲む！！』

無理矢理口に錠剤を突っ込んで水を飲ませた。

しばらくして落ち着いたのか、呼吸も正常に戻ってきて。

「･･･もう平気。ありがとな。
先に上戻ってろ、武器回収してから行くから」

『無理』

即答。

「･･･は？」

『は？じゃない。無理すんなって言ったよね。
馬鹿じゃないの？抱っことか洒落にもならないからほんとにもうだめ。
なんかあったら絶対に言って、手伝うから』

生徒が教師に怒涛の説教。

一瞬きょとん、とした先生はふはは、と笑って私の頭をぐしゃぐしゃに撫で回した。

「･･･相当心配してくれてたんだな、」

『当たり前でしょ』

どれだけ泣いたと思ってるの。

先生がマインドボイスにあの顧客リストを投稿してる間、SITか何かよくわかんないけど、あの人達が置いてってくれた武器を回収していく。

生で見るのはもちろん触るのなんて初めてだから、ちょっとだけテンションが上がる。

「･･･撃つなよ」

『撃たないわ』

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