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Ep.14 ページ15

side Ogata





気付けば夕方。



逢沢くんの声で目を覚まして、肌寒さにぶるっと震えた。




( ───パーカーくらいなら、いいよね )




あくびをひとつこぼしてから教室を出て、美術室へ。


一応ノックしたけど誰も返事しないから、ゆっくりドアをあけると案の定、誰も居なくて。

ということは、と今度は奥の美術準備室のドアをノック。




『せんせ、いる?』




数秒後、ゆっくり開いたドア。




「なに、なんか用?」

『うん。寒くて。鞄の中にパーカーが入ってるの、とって』

「緒方の鞄、緒方の鞄・・・」

『猫のキーホルダーついてるやつね。そうそれ』




中にパーカー入ってるからとって、とお願いする。




「ん、これ?」

『ありがとー』




よっこらせ、とブレザーの下にパーカーを着る。




『うん、ぬくぬく』

「皆、どんな感じ?」

『カメラで見てるんじゃないの?
・・・ていうか、さっきまで寝てたから分からない』

「・・・寝んなよ」




美術室の椅子に腰掛けた私の目の前に座った先生。




『・・・ねぇせんせ、』

「ん?」

『私、生きてる意味あるのかな』




ぽつぽつと、話しだす。




『澪奈を助けられなくて、ずーっとそんなことばっか考えてるの。
・・・先生は知ってるでしょ、紙ヤスリくすねたの私だって』

「見てたからね」

『結局ボロボロになって、机としては使えなくなって。
何も無かったみたいに、新しいのになってたのを見たときにね、ゾッとした』

「・・・」

『生徒が1人死んでも、あきらかに様子のおかしい机があっても、だぁれも見て見ぬふり。
僕、私のせいじゃないよね、そうじゃなかったらいいな、って』




気付いた時にはもう遅い。


ここまで来ちゃった。引き返せないところまで。




「・・・もういい。
大丈夫だから、無理するな」




ぎゅ、と先生の胸に顔を押し付けられて。

・・・無理してることも、バレてた。




「・・・落ち着いた?」

『・・・ん、平気』

「教室戻れ。で、ちゃんと話し合ってこい」

『・・・わかった。ありがと、』




先生に頭を撫でられると安心する。



ふぅ、と息を吐いて、教室に入った。








──・──・──
14話すっとばして15話になってた (笑)
ご指摘ありがとうございました。
こういうポカがそこそこあるのでばんばんご指摘願います・・・

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寿司 - 何度も見返しております。 そのくらい大好きです! (2019年1月19日 17時) (レス) id: 1641cbc119 (このIDを非表示/違反報告)
のに - 最高です。ストーリーめっちゃ好きです。 (2019年1月15日 19時) (レス) id: 7e4ee45a06 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ☆(プロフ) - ↓誤字がありました、すみません!これからも、楽しみにしています!です! (2019年1月15日 10時) (レス) id: ea2cee480d (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ☆(プロフ) - はじめましてオレンジです!あなた様の作品を楽しく見ています!!頻繁に更新をしてくださりありがとうございます!これからも、楽しみにしていましています! (2019年1月15日 10時) (レス) id: ea2cee480d (このIDを非表示/違反報告)
地咲 - 好きです(真顔) (2019年1月15日 2時) (レス) id: f98b79cb93 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しぃも | 作成日時:2019年1月7日 21時

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