Ep.１０５ ページ11
side 今井
「───谷川、俺は決めたぞ」
「何をっスか今井さん」
隣を歩いてた谷川に、ここ一週間考えに考え抜いた俺の作戦を話すことにした。
「俺は、Aちゃんにプロポーズをする！！！」
アレ、谷川が俺から離れていく。･･･なんでだ？
「どうした谷川、なぜ俺から距離をとる！？」
「ほんっとバカっすね！！
バカ！もうバカ！！バカとしか言いようがないくらいバカ！！」
「バカって5回言ったぞ！！」
「そういうしょうもないことだけ頭が回る！！
小学生かよアンタは！？」
久々にこんなボロクソに言われたから、俺も少し怯む。
「あのね今井さん、色々段階すっ飛ばしすぎっすよ！！なんでプロポーズ！？」
「それはあんなことをしてしまったから責任を取らなければならんだろう！？」
女の子の唇を無理矢理奪ってしまったんだからな。
「それ妊娠させちまったときにするやつです！！」
「にっ、妊娠！？
おおぉおおお俺はあの子を妊娠させてしまったのか！？」
「違うでしょうが！！！
アンタ高2にもなってナニしたら妊娠するかどうかも知らないんスか！？」
「知ってるわァ！！バカにすんなよ俺を！！」
「別に胸張って言うことじゃねェっス！！」
道端で怒鳴り合うツッパリ2人を見て、通行人は顔を青くして走り去っていく。
俺より先にそれに気付いた谷川は、俺を近くのサ店に引っ張りこんで。
･･･なにが悲しくて野郎2人、サ店に入らねばならんのだ。
「･･･いいっスか今井さん。
プロポーズなんてしたら間違いなくフラれます。フラれるどころかもう二度と会ってくれなくなるかもしませんよ」
「な、なんだとォ！？」
「ていうか、あんなことしちまったんならフラれることも覚悟しなきゃいけないっスよ」
「･･･ああぁぁあ俺のバカヤロォォオ･･･」
なんであのとき感情に任せちまったんだよ･･･！！
「まずは軟高に行って、Aちゃんに謝らねェと。
それからっすよ、告白云々は」
「分かってんだよ、わかってんだけどよォ･･･」
直接会う勇気がねェんだよ。
何から話していいかもわかんねェし。
いきなり、“あのときキスして悪かった” って言うのか？
･･･普段全然そんなことねェのに、こういう時だけ考えすぎて変に頭が働いちまう。
「まずは謝ることっス。
軟高に行ったら会えるんだから」
「そ、そうだよな･･･」
やっぱ頼りになるぜ、谷川･･･！
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ゆずは(プロフ) - いつも更新楽しみにしています。今回のお話もとてもよかったです。これからも応援しています！ (2019年4月17日 3時) (
レス) id: 4a89377b71 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - とても楽しかったです！！！私は片桐くんも個人的に好きなので、お時間あれば片桐くん落ちも作って欲しいです！！これからも頑張ってください(*^^*) (2019年1月20日 11時) (レス) id: 7b4882295e (このIDを非表示/違反報告)
りんご飴 - 番外編とっても楽しみです！これからも頑張ってください(*´ω｀*) (2019年1月20日 10時) (レス) id: 732519457a (このIDを非表示/違反報告)
ねくらげ(プロフ) - これからの展開がめっちゃ気になります…！( *ﾟAﾟ) (2019年1月19日 11時) (レス) id: 7a5491ad26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しぃも | 作成日時：2018年12月31日 10時
