2話 ページ3
随分と立派な扉なこと。
やっぱり教祖様のいる部屋は違うってことか。
「ついに教祖様に会えるのね…。
緊張で死んでしまいそうよ!!」
久しぶりに母親がこんなに嬉しそうなのを見た
随分と教祖様にお熱なんだな。
その時の俺はと言うと珍しく母親の機嫌が
いいのだから今夜の夕食はもしかしたら
奮発してご馳走かもしれないなどと
呑気なことを考えてた。
しかし、教祖様って言うんだから
随分威厳のある人間なのだろうな。
そんなことを考えていると
「入っていいよぉ〜」
と立派な扉の奥から出てくる声とは思えない
気の抜けるような声が聞こえた。
「失礼します!」
『…失礼します。』
扉を開けてまず目についたのは
一面に広がる見事に咲いた花たちだった。
そして広い部屋の真ん中に
やけに豪勢で趣味の悪い椅子に
一人の男が座っていた。
それが教祖サマと俺の出会いだった。
「やあやあ、わざわざ来てくれてありがとう」
嘘くさい笑みを浮かべたその男は
随分と若かった。
俺は正直もっと年寄りで髭を蓄えてるような
人間を想像したので拍子抜けした。
「教祖様!
このたびはお呼びいただきまして
誠にありがとうございます!!」
そういい満面の笑みを浮かべる母親は
母親とは思えないほど薄気味悪かった。
「初めてあうよね?
なんでここに入ってくれたか
教えてくれてもいいかな?」
そんな教祖様の質問に母親は
待ってましたとばかりに
元旦那とその女について話し始めた。
身振り手振り時には涙を流し
自らを悲劇のヒロインのように語った。
そんな母親は随分と小さく見苦しく見えた。
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童磨さまの口調わかんないですね。
とりあえず感で書いてます。
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作者名:みちち | 作成日時:2020年3月8日 18時