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田中くん side.
｢ねぇ、樹。あの二人ってそういうこと？｣
…やっぱり俺だけじゃないかも。
二人のステージが終わり鳴り止まない歓声の中、
慎太郎がすかさず話し掛けてきた。
ジェシーはフゥーなんて言って気にせず盛り上がってるけど。
｢いや、えっと、うん。｣
答えようがなくて言葉を濁してしまう。
そんな俺の返答を聞いてちょっぴり悲しそうな顔をした慎太郎がそっか、と呟いた。
｢俺、実はAちゃんのこと気になってたんだけど…あんなん見せられたら俺の入る隙なんてないじゃんね！｣
そう言って吹っ切れたような諦めたような笑顔を浮かべる。
｢え！まじか！｣
｢ま、でも本気になる前でよかったかな。｣
慎太郎には申し訳ないけど、
あの二人を秘かに応援している身としては諦めて頂くことを願うしかない。
｢慎太郎、ドンマイ！｣
隣で話を聞いていたジェシーがグッと慎太郎の肩を引き寄せて、いつもの盛大な笑い声を響かせた。
｢なんか、ジェシーの笑い声聞いてるとどうでもよくなるわ。｣
｢アハ！どういう意味よ！｣
｢いい意味。ありがとな！｣
それから二人はきょもとAちゃんに挨拶に行くって言って去っていった。
なんか、みんな青春してんな。
｢あー！俺も青春してー！｣
体育館を出て思わず独り言を溢すと
｢何言ってんの、頭大丈夫？｣
と聞こえてきた声に振り返るとちょうど体育館から出てきた夢乃ちゃんがスタスタと俺の脇を通り過ぎていった。
｢え、ちょっと！待ってよ！｣
かまわずスタスタと歩いていってしまった夢乃ちゃんのあとを思わず追い掛ける。
｢ねぇ夢乃ちゃん、俺と青春しない？｣
｢はぁ？何そのキモい新手のナンパみたいなの。やめてくれる？｣
｢相変わらずひどい！｣
｢うざ！｣
なんて、言葉とは裏腹に優しい笑顔を見せてくれる夢乃ちゃんに振り回されるのも今は悪くないとか思っちゃってる。
俺の青春も、すぐそこかも？
なんて柄にもなく思っちゃったりして。
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紺(プロフ) - ぽむさん» わああ、ありがとうございます…！！頑張りましょう！！ (2021年6月19日 23時) (
レス) id: 55c78b94af (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ(プロフ) - 紺さん» わ！コメントありがとうございます！学生ならではのもどかしい恋愛を描きたかったので嬉しいです！笑 実は私も密かに紺さんの作品とても楽しく拝見させて頂いてます^ ^ お互い自分のペースで更新頑張りましょうね！ (2021年6月19日 9時) (レス) id: 923510c876 (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - 移行おめでとうございます！！近づいたり離れたりする距離感についニヤニヤしながら読ませてもらってます笑 これからも更新応援してます*^^* (2021年6月19日 0時) (レス) id: 55c78b94af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽむ | 作成日時：2021年6月17日 1時
