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京本くん side.
最初は正直戸惑った。
初めて抱く感情だったし今まで人と関わってこなかったから友達に抱く感情も恋愛感情も区別がつかなかった。
ただ、誰かに取られるかもしれない、そう思ったら物凄く嫌で駆け引きなんてできない俺はもう感情のままに突っ走るしかなかった。
ひとまずフルで合わせ終わり、ふぅっと一息吐く藤咲さん。
｢やっぱり好きだわ、藤咲さんの声。｣
｢ふふ、ありがとう。｣
｢ずっと聴いてたいくらい。｣
｢それはこっちのセリフ。｣
休憩しようとソファに移動して
ペットボトルの水を手渡すとありがとうと笑ってくれる。
自分の気持ちを自覚してから藤咲さんがうちにいるのが初めてだから少しソワソワしてしまう。
ゴクッと喉を鳴らす藤咲さんに思わず見惚れてしまって無駄に意識しているのが自分でも分かる。
樹がセクシーな唇とか言ってたのを思い出す。
そのせいか水滴の付いた唇を拭う仕草ですらドキドキしてしまう。
見過ぎていたのか不思議そうな顔をする藤咲さんと目が合ってしまった。
思わずパッと視線を逸らすと
｢ん？どうしたの？｣
と覗き込んできた。
｢ごめん、なんでもない。｣
｢うん？｣
あまり動じてない様子の藤咲さん。
なんか藤咲さんて、
俺のこと意識してんのかなって思うときもあればこんな感じでスンとしているときもあるんだよなぁ。
｢明日楽しみだねぇ。｣
｢うん。曲も完璧に仕上がったし尚更楽しみ。｣
｢うまくいくといいね。｣
｢なんか、ありがとね。｣
｢ん？何が？｣
｢ステージ出たいなんて俺のワガママに付き合ってくれて。｣
｢全然！私もすっごい楽しいし！京本くんと一緒にできてよかったよ。｣
そうニコッと笑う藤咲さんに色んな感情が込み上げる。
ほんとにこんなことになってるのも俺が前を向けたのも藤咲さんのおかげ。
彼女がいなかったらこんな充実した高校生活は送れてなかったかもしれない。
｢ねぇAちゃん、｣
気持ちが昂って勢いで気持ちを伝えてしまおうなんて思ってたのに、
｢そういえば土曜日、森本くん達来るって言ってたよ！楽しみだね〜｣
このタイミングで他の男の名前を出す藤咲さん、
罪でしかない。
むかつく。
なんなら藤咲さんと話す男みんなむかつく。
俺ってこんな嫉妬深かったんだ。
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紺(プロフ) - ぽむさん» わああ、ありがとうございます…！！頑張りましょう！！ (2021年6月19日 23時) (
レス) id: 55c78b94af (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ(プロフ) - 紺さん» わ！コメントありがとうございます！学生ならではのもどかしい恋愛を描きたかったので嬉しいです！笑 実は私も密かに紺さんの作品とても楽しく拝見させて頂いてます^ ^ お互い自分のペースで更新頑張りましょうね！ (2021年6月19日 9時) (レス) id: 923510c876 (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - 移行おめでとうございます！！近づいたり離れたりする距離感についニヤニヤしながら読ませてもらってます笑 これからも更新応援してます*^^* (2021年6月19日 0時) (レス) id: 55c78b94af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽむ | 作成日時：2021年6月17日 1時
