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今日は京本くんのギターがないから特にアレンジすることもなく伴奏のみを弾く。
そこに京本くんの歌声が乗った瞬間、私の中でスイッチが入るのが分かる。
同時に会場の空気が変わったのも分かった。
ざわざわと騒がしかった体育館内が一瞬にして静まり返りそこにいた全員の視線が向けられた。
どこまでやったらいいのか分からずサビ手前くらいまでで一旦ストップさせてみた。
止めたはいいものの誰も何も言ってくれない。
｢あれ？｣
京本くんと視線を合わせて首を傾げる。
どうしたらいいのか分からずあたふたしていると、
｢おっけー。ありがとう。｣
とマイク調整をしてくれていた先生から声がかかったのを皮切りにざわざわとまたみんなが騒ぎ出した。
聞こえてくるのはやば、とかもっと聞きたいとか
どうやら褒めてくれている様子。
ステージを降りると
｢え、やばくない？君たちプロ？｣
と高地先輩が真剣な顔で話し掛けてくる。
あまりに真剣に言うからつい笑ってしまった。
｢そんなわけないじゃないですか。｣
｢いや、明らかに次元が違うのよ君たちだけ。｣
｢そんな、ありがとうございます。｣
｢普通にフルコーラス聴きたかったわ。藤咲さんいいところでやめるから！｣
｢ふふ、すみません。｣
隣の京本くんに視線を向けると嬉しそうに微笑んでいる。
それだけで私もつられて笑顔になった。
｢じゃ、本番も楽しみにしてるから。｣
そう高地先輩に言われペコッと頭を下げる。
去り際に隣にいた松村先輩と目が合ってしまったので同じくペコッと頭を下げると
｢君たちすごいね。なんか久々に歌で感動した。｣
なんて少しだけ笑顔で言うから驚いてしまった。
｢なにその顔。｣
｢え、いや、松村先輩でも褒めてくれるんだなーなんて思って。｣
｢でもって何よ。俺だって人間よ？感情くらいあるわ！｣
そう言って笑った松村先輩。
怖い人だと思ってたけどそんなことないのかも。
意外な一面が見れて嬉しくなる。
ありがとうございますともう一度頭を下げて体育館を後にした。
｢へへ、褒められてよかったね。｣
チラッと京本くんに視線を向けると先程とは違い少しムスッとしている気がする。
｢京本くん？｣
｢え？｣
｢どうしたの？｣
不思議に思い話しかけると自分でも無意識だったのかなんでもない、とすぐに笑顔を向けてくれた。
(気のせい、だったかな。)
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紺(プロフ) - ぽむさん» わああ、ありがとうございます…！！頑張りましょう！！ (2021年6月19日 23時) (
レス) id: 55c78b94af (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ(プロフ) - 紺さん» わ！コメントありがとうございます！学生ならではのもどかしい恋愛を描きたかったので嬉しいです！笑 実は私も密かに紺さんの作品とても楽しく拝見させて頂いてます^ ^ お互い自分のペースで更新頑張りましょうね！ (2021年6月19日 9時) (レス) id: 923510c876 (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - 移行おめでとうございます！！近づいたり離れたりする距離感についニヤニヤしながら読ませてもらってます笑 これからも更新応援してます*^^* (2021年6月19日 0時) (レス) id: 55c78b94af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽむ | 作成日時：2021年6月17日 1時
