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唖然としている私たちをよそに田中くんがチラッとこちらに視線を向けた。
｢あ、Aちゃん！夢乃ちゃん！おはよー！｣
田中くんがヒラヒラと手を振りながらそう大声を出した途端、集まっていたギャラリーと眩しい金色の彼がこちらを向いた。
そのおかげで教室内がよく見える。
その瞬間、彼だけが切り取られたかのように周りがぼやけて見えた気がした。
私たちを視界に映すとガタンっと音を立てて彼が立ち上がる。
そのままこちらに歩いてきている。
衝撃すぎて目が離せないでいると目の前まできた彼がおはよ、と一言呟いてグッと私の手首を掴んだ。
｢え？｣
その途端に集まっていた女子達からキャーと歓声が上がり私は訳も分からぬまま輝く金色に手を引かれて強制的に歩き出す。
田中くんと夢乃の驚く声も微かに聞こえたけど彼は止まらない。
｢ちょっと、｣
どこ行くの？その言葉は飲み込んでただ引っ張られるままついていく。
すれ違う人たちの視線がすごい。
なにがなんだか分からなくて、言いたいこと、聞きたいことは沢山あるんだけど何から話せばいいのか分からないくらいにはパニック状態。
そのまま人気のないところまで移動するとパッと手を離された。
振り返った彼がどこか不安そうな顔で私を見つめる。
いつもの顔にかかる長い前髪も、黒縁メガネも見当たらない。
ただただ美しい人。
その神々しさに圧倒されるほど。
｢えっと、どなたですか？｣
咄嗟に出た言葉。
(いや、我ながら言葉のチョイスミスったと思う)
その言葉にふふっと笑った彼が
｢京本です。｣
なんて真面目な顔で言うから思わずつられて笑ってしまった。
｢ふふ。京本くんだよね。｣
｢うん。｣
綺麗に色の抜けた髪に柔らかいベージュがかったカラーのサラサラの髪。
後ろ髪は全体的に短くなって前髪は綺麗に分けられている。
それは当然ものすごく似合っていて。
透き通るように白い肌にハイトーンの髪色がすごく映えていてグッと大人っぽさを感じる。
随分思い切ったというかどういう心境の変化があったのかな。
なんて気になったけど王子、なんて呼ばれるのも納得。
ほんとに別人かのように印象が変わった。
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紺(プロフ) - ぽむさん» わああ、ありがとうございます…！！頑張りましょう！！ (2021年6月19日 23時) (
レス) id: 55c78b94af (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ(プロフ) - 紺さん» わ！コメントありがとうございます！学生ならではのもどかしい恋愛を描きたかったので嬉しいです！笑 実は私も密かに紺さんの作品とても楽しく拝見させて頂いてます^ ^ お互い自分のペースで更新頑張りましょうね！ (2021年6月19日 9時) (レス) id: 923510c876 (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - 移行おめでとうございます！！近づいたり離れたりする距離感についニヤニヤしながら読ませてもらってます笑 これからも更新応援してます*^^* (2021年6月19日 0時) (レス) id: 55c78b94af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽむ | 作成日時：2021年6月17日 1時
