嘘を固めて【ツイステ】 (ページ10)

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碧の昼ページ10

「う～ん、やっぱりさっきの授業、なんか引っかかるんすよねぇ」

『何がですか？』

「いや、あのセンセーが教科書に載ってないことをやるのは初めてじゃないけどそれにしても結構危険な薬ッスよね、レオナさん」

「＿＿それよりも何でコイツがここにいるんだ」

現在地、植物園
昼休みで昼食のパンをはぐはぐと食べるラギーが今更？と首を傾げる

周りには木々が生い茂り注意しなければ見えないこの空間はレオナ先輩がよく居眠りをしている所だそうでさっき来た時も眠りこけていた

ラギーが与えたパンも食べずに顔を顰めてこちらを見てくる
しかし寝起きだからかそこまで迫力がない、と言ったら叩かれそうだから言わない

『昼休みに何をするかは個人の自由でしょう？』

「なら俺がここで眠っていても自由だろ？つまり縄張りに入ってくるなって言ってんだ」

「ハイハイ、今回はオレが入れたんだから文句たれてないでさっさと食べてください」

グルルと唸りながら口に突っ込まれたパンを食べる彼の目が死んでいるが笑顔のラギーを見て何を思ったのか溜息をつく

縄張りと言ってもここ学園の中だし公共の場所なのでは、という言葉は飲み込んでおこう

「いや、二人の仲を良好にさせようと思ってのことッスよ？レオナさんがAの話したらいつも嫌がるからどうせなら本人交えて話そうと」

「どんなぶっ飛んだ頭してんだてめぇ」

「あ、オレ先生に呼び出されてるんでここで失礼しま～す」

「は？」

こんなヤツと二人きりにするか？というのがばりばり顔に出ているサバンナの王子サマ

嫌々という顔をしながらこちらを見る彼に何を話すんだったかぽかんと忘れてしまったというまさかの失敗

せっかくラギーにお願いして話す機会を貰ったというのにこれではまずい

こういう時は秘技、共通の話題だ！

『....ら、ラギーはいつもレオナ先輩の話ばっかりなのですが、話を聞いていたら先輩もラギーの事結構好きですよね？』

「あぁ？」

『いえなんでもないです』

そんなドスの効いた声をお出しにならなくとも

正座状態のまま全力で目を横に逸らし汗を流す
やっぱ怖ぇよ王子サマってのは

「＿＿＿あー、そんな緊張しなくてもいいし
あとラギーはてめぇ....お前の話ばっかりだぞ」

『へ、へぇ...そうだったんデスネ....』

お前というのは善処した方なのか
そんな事はさておきお話をしようじゃないか

めげるなしょげるな頑張るなの精神だ、私！
　
　

　