過去編5 ページ13
「…………」
「…でも、俺のせいですよ…。一緒に居て嫉妬で事故に遭ったようなもんじゃないで、すか…」
「…………」
「俺といても幸せになれない、ッ…ですよ」
「何でAさんが俺の幸せ決めるんですか…」
……確かにそうだ。俺が決めても良いことではないけど
間違ってはないだろう。
「………………俺の幸せはAさんですよ。貴方と居るだけで俺は幸せです。」
「ッ、風早先輩はずるいです…」
「ふふっ！俺からしたらAさんもずるいですよ」
少し怒っていたような風早先輩もいつもの雰囲気に戻って安心した。
俺の幸せも風早先輩です。
けど……やっぱり風早先輩と俺の関係はあまり良いものとは言いがたい関係だ。
別れた方が身の安全が保てるだろう。
「風早先輩、やっぱり……別れましょう…」
「……そうですか。俺も無理やり付き合わせたくは無いですからね、いいですよ、」
「、っ、すみ、ません」
「ていっ」
ピンッ
「いっ゛たぁ！何するんですか！」
「あっははっ！笑ってください、俺は愛した人の暗い顔は見たくないですよ♪」
「ッ〜、だからってデコピンしなくてもいいじゃないですか！」
「すみません、すみません！」
思ってないだろ……
まあいいよ。
本当は悲しいけど、嫌だけど……俺の決めたことだ。
現実は受け止めないと……
いつまでも夢だけは見てられない。
「Aさん。俺がファンも見えないくらい惚れさせたらまた、付き合ってください。」
「ッ！勿論です、惚れさせてください。
巽先輩」
俺はもうアイドルとの恋愛はしたくない。
それでも、惚れさせてくれたら話は別だ。
今の俺と風早先輩の関係は
“友達以上恋人未満”
で間違っていないだろう。
また、俺の事惚れさせてくださいね。
風早巽先輩
過去編終＿＿＿＿＿＿
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作者名：☆夜空★ | 作成日時：2023年1月15日 16時
