33.神か死神か ページ34
あれからクロロと組手をして戦ったが案の定勝つことは出来なかった。だが纏をするだけで予想より遥かに身体能力が上がる事に驚いた
この調子でいくと発が使えるようになったらどれだけ強くなれるんだろうか
「初めてにしてはよく出来ているな」
クロロはこちらに近づいて笑みを浮かべながら頭を撫でてくる。クロロは人の頭を撫でるのが好きなのだろうかと疑問に思った
前の私だったら今頃叫び散らかしているだろうが生憎今はもう耐性が付いてしまっているのでなんとも思わない
Aは少し間を置いてクロロに問う
「…私強くなれるかな?」
「あぁ…Aはもっと強くなれる」
「…ありがとう」
Aは微笑み返した
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それから数年後____
「皆ちょっと離れてー、こいつらムカつくから全員吹っ飛ばすー」
大きな屋敷の一部屋で一人の女が言った。その首元には包帯が巻かれている
彼女の周りにはガラスが散乱していたり屋敷の人だろうか、スーツを着ている人達が彼女を囲んでいる。手には銃やナイフなど様々なものが握られていた
窓ガラスが割れていてカーテンも機能しないほどビリビリに破られていた。そのおかげで外の綺麗な景色がよく見える
「お前達こんな事をしておいて生きて帰れると思うな!!」
銃を構えながら男が言った。その頭には青筋が浮かんでいる
「私"蜘蛛"を馬鹿にされるのが1番嫌いなんだ」
彼女の表情は無。決して顔は怒っていないが微かに滲み出ているオーラからは怒りが溢れている
「てことで死んでもらうよ」
初めて彼女の表情は明るくなった。人を殺す事に慣れてしまっているようだ
"
彼女がそう唱えた瞬間上空から無数の星が降ってきた
傍から見たらその光景は綺麗とも言えるだろう。だが数秒後屋敷は全壊、暗い夜の中に残っているのは一人だけとなった
彼女の服装は真っ黒から一変し白い服を身にまとっている。そのため夜に白い服はよく目立つ
彼女の髪は風邪で煽られゆらゆらと揺れている
すると突然彼女は振り返る
その顔立ちは中性的で男とも女とも捉えることが出来るだろう
「冥土の土産に私の名前を教えてあげる」
「私はA」
名を名乗ると首に巻き付けてあった包帯を取った
うなじには"13"という蜘蛛の刺青が掘られている
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闇の中に立っているのは神か__死神か__それとも__
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作者名:てん | 作成日時:2021年8月28日 22時