【h×h】ネガイ×ト×セカイ【幻影旅団】 (ページ10)

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9.馬鹿ページ10

マチが帰ってくるまで、どうしようか

すると誰かが私を呼んだ

ノブナガだ

「おい、A。お前団長と仲良いのか」

さっき私がクロロのことを呼び捨てで呼んだことを気にしているのだろう。
素直に言うなら仲良くないだろうな
だがあえて仲がいいと言うのも面白そうだ

「仲良いよ」

ニヤッと効果音がつきそうな言い方をした

「ほぅ…」

ノブナガは何かを考えているようだ
そして淡々と答える

「なら、殺せないな」

は？今こいつなんて言った？

「そうだな」

ウボォーもだ

「…今なんて言った」

「Aを殺せねーなって」

「団長と仲良いなら殺せねーよな！」

2人はハハハッと笑いだした
まじでこいつら馬鹿だ。私がもし仲良くないって言っていたら殺されていたかもしれない

「ははっ……」

私は乾いた笑みを浮かべるしか無かった
顔もひきつっていることだろう
このままここにいていいのか不安になった瞬間だった

ガチャ

扉が開く音がして振り返る

「服盗って来たよ」

マチが服を持ってきてくれたみたいだ

その服を見てみると、黒のパーカー、黒の半ズボン、黒いスニーカーだった。見事に真っ黒だ
黒いものにでも呪われているんだろうか笑
まあ黒は私の好きな色でもあるので嬉しいが

「マチありがとう！着替えてくるよ！」

「さっさと行きな」

素っ気なさは残っているがまた頬が赤くなっている
こんなにも慣れていないものなのか。マチとはもっと仲良くしていきたい

──────────

さっそく受け取った服を着てみる
少しダボッとしていて凄く私好みのサイズ感だった

でもやっぱり私も縮んでいるな
元から背は低いが若干低くなっている

すると近くに鏡らしきものが落ちていることに気がついた

そういえばまだ自分の顔を見ていないなと思い見てみることにする

トリップ特典で美少女にでもなっていないだろうかと期待しながら

「おぉ…」

そこには思っていた以上の美人が映っていた

透き通るような白髪に、きらきらと輝く金色の瞳
この瞳は漫画でよく見る宝石眼とよく似ていた

まだ完全に成長しきっていないのにこの顔面は、未来に期待できる

それにしてもあの占い師とよく似ている
違うのは目の色とあの中性的な顔立ちくらいだ

私も成長したらあんな感じになるのだろうか

そろそろさっき居た広間に戻ろう

私は着替え終わった制服を持って歩き出した