14、可愛い君 ページ14
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「ここで暫しお待ちください。首領に貴女の報告をして来ます。」
『手錠はいいの?一応囚われの身だと思ってたのだけど』
「えぇ、どうせ見張りも手錠もした所で貴女には無意味だと思うので」
『…そう、わかった。』
「では、後ほど」
彼が出ていくとカチャリと云うドアの鍵が締まる音がした。
手錠が意味無いって……買い被り過ぎだと思うな……治じゃあるまいし…
見渡すと、少し暗い印象があるが、拘束される身にとっては最高の部屋だと言えよう。
少なくとも、私の後から捕まる治の仕打ちを考えると全然ましだ。
椅子に腰掛けて目を瞑って1人物思いに耽ってみる
まずは、何故私を狙うのか確認。
予想を上げると
…もし敦と同じで組合に依頼されたならば、何故?何の為に?私は全く本に関する事を知らないのに。…少々、原作を覚えている…そんな程度
その他の組織としても、マフィア時代で恨みを買うような事をしたにはしたけれど、普通のマフィアの人達からしたら少ない筈だ。
何故の環状へ入った所で、人の気配に気付いた
「こんにちは!お久し振りね!」
『エリス嬢…?』
「あら、1回しか会ったこと無いのに覚えててくれたのね!」
『まぁ…』
小さい子、好きだから…
「A、リンタロウが呼んでるわ」
『えっ…、首領直々に会うの?』
「そう言ってるでしょう?さぁ、早く行きましょ!」
『え、あ、ちょっと待って…!!』
半分引っ張られるように部屋から出て最上階へ向かった
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「それでねー、リンタロウったら酷いのよ!」
『それは…ちょっとやり過ぎだよね…』
「でね、その後___あ、なくなっちゃった。新しいの頂戴」
『あぁ、はい。どうぞ』
「コレは何って名前なの?」
『これはね、どんぐり飴って言うんだよ。飴の後でガムになるの』
「まぁ、後で変わるなんて凄いわ!いただきまーす!」
ポイッと飴を口へ放るエリスちゃん。
何時も高級なお菓子しか食べてなかったそうで、駄菓子は新鮮らしい。
何時も持ち歩いていた甲斐があるという物だ。
あとは…、森さんの引くような愚痴を聞いてたらなんだか仲良くなれた。
プクッと頬を膨らませて話してくれる。可愛い。
森さんの異能だなんて私は信じない。信じないぞ。
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月夜の浜辺(プロフ) - 頑張って下さい (2023年1月1日 0時) (レス) @page41 id: 728094f8c1 (このIDを非表示/違反報告)
帽子(プロフ) - https://uranai.nosv.org/u.php/novel/bousi08211/ (2020年7月24日 13時) (レス) id: abdb937301 (このIDを非表示/違反報告)
帽子(プロフ) - 作者です。ログイン出来なくなったので、すみません。こちらを参照して頂きたいです。https://uranai.nosv.org/u.php/novel/bousi08211/ (2020年7月24日 13時) (レス) id: abdb937301 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 更新待ってます、時間が空いた時にゆっくり書いてください。いつでも待ってます。 (2019年8月15日 23時) (レス) id: 1a532e4f84 (このIDを非表示/違反報告)
二次元好きのAlice(プロフ) - 初コメ失礼します!いつまでも待ってるので書いてください! (2019年8月15日 20時) (レス) id: dae695a2d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霧禍 | 作成日時:2017年10月11日 0時