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「………………さて、」
『!!』
急に耳元で声を出されたものだから驚いてしまった
「フッ、……………そして、この状況をどうするおつもりで?」
顔が離れて彼の顔が見えると、
先程の苦しそうな無表情の仮面は無く、薄く笑っているのが見えた
『………どうすると思う?』
「さぁ……。貴方も太宰さん同様、行動が読みやすい様で読みにくい方でしたので。」
『えっ……そう、かな?』
「えぇ、貴女は偶に奇想天外な事をやってのけてくれます。
例えば、この様な状況になる事も解っていながら…僕に会いに来る」
ギュッとお腹に回った黒龍が締まる。痛くない程度に
なるほど、逃げられないこの状況を言っている訳だ
「僕は、貴女を連れ帰るようにとの命を受けています。
そして、こうして貴女は黒龍に縛られている。いくら貴女が賢しくても、貴女の能力で僕の異能を振り解けもしないでしょう…。」
『…確かにそうだね』
「………貴女には僕としても色々聞きたいことがありますので。そう思う一方で、僕としては、絆されてしまった故に…見なかった事にも出来る」
『その必要は無いよ』
黒龍にグイッと引っ張られて彼に近付く
綺麗な顔が鼻先でくっつきそうな距離
彼はニヤリと笑って
「……ほぅ。ではこのまま拘束してマフィアへ連れて帰っても良いと?」
私は微笑み返して言う
『最初に私が言ったことを覚えてないかな?』
「………?」
訝しそうに眉を顰めて首を傾げる彼
この子は、こういう所が可愛くていけない
治も、もっと可愛がってあげたら良かったのに、リアクション凄くいいよ。
例えば、次に私の発する言葉の反応とか、ね。
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『…………………2つ目のお願いは、君にマフィアへ連れて行ってもらう事なんだよ』
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月夜の浜辺(プロフ) - 頑張って下さい (2023年1月1日 0時) (レス) @page41 id: 728094f8c1 (このIDを非表示/違反報告)
帽子(プロフ) - https://uranai.nosv.org/u.php/novel/bousi08211/ (2020年7月24日 13時) (レス) id: abdb937301 (このIDを非表示/違反報告)
帽子(プロフ) - 作者です。ログイン出来なくなったので、すみません。こちらを参照して頂きたいです。https://uranai.nosv.org/u.php/novel/bousi08211/ (2020年7月24日 13時) (レス) id: abdb937301 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 更新待ってます、時間が空いた時にゆっくり書いてください。いつでも待ってます。 (2019年8月15日 23時) (レス) id: 1a532e4f84 (このIDを非表示/違反報告)
二次元好きのAlice(プロフ) - 初コメ失礼します!いつまでも待ってるので書いてください! (2019年8月15日 20時) (レス) id: dae695a2d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霧禍 | 作成日時:2017年10月11日 0時