すのおやこ4 (ページ40)

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蓮くんを降ろすと、行かないでと言わんばかりに俺の足にしがみつく

こんな小さなからだでどこにそんな力あるのってくらい強く

｢大丈夫、またすぐここ来るよ？ちょっとだけ待っとってな？｣

目を合わせて言うと、こくんと頷いて戻って行った

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sk｢蓮は、いわゆるネグレクトってやつで。父親は育児でいっぱいいっぱいの母親を置いて不倫、それを知った母親は育児放棄をし色んな男の元へ…って感じですかね。見つかった当初はもっともっと小さくて。まともにご飯を食べたことがないから、食べものが安全とかわかってなくてあんまりご飯食べてくれなかったんです。最近やっとお粥とかなら食べてくれるくらい…｣

正直、思っていたより残酷で苦しくて泣きそうになった

｢そ、そうなんですね…｣

sk｢はい、だから大人を信用してないんですよ、なのに向井さんにあんな風に抱きつくなんてびっくりしちゃって笑｣

その話を聞いたらなんか、俺にしか無理やって言われてるみたいで

｢僕、蓮くんを育てたいです｣

佐久間さんはわかっていたかのように、はい！と笑顔で応えてくれて

その後色々な手続きをして蓮くんを息子として迎え入れることになった

sk｢じゃあね蓮、幸せになってね。佐久間さんいつでも待ってるからたまには会いに来てね？｣

『さっくん…』

今まで一緒にいた佐久間さんと離れるのが寂しいのか目に涙を溜めている

sk｢大丈夫、康二くん優しいからね、大丈夫だよ｣

佐久間さんが抱きしめて声をかける

行ってこい！と佐久間さんが背中を叩くと、俺の元へとことこ歩いてきた

｢今日から宜しくな、蓮くん｣

『…んっ…』

初めて会った日と同じ

俺の足にぎゅっと抱きついて、宜しくの挨拶をしてくれた

｢本当にありがとうございました。また2人で会いに来ます。｣

sk｢はい！待ってますね！また！｣

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