. ページ49
mmside
亮平がご飯を作ってくれてる間に掃除機をかける
亮平の許可を得て部屋に入ると、いつも通り片付いていて
…ん？
引き出しに髪が挟まって上手く閉まってない
直してあげよう、と引き出しを開けると
｢進路希望…就職…｣
進路希望の紙には第一希望の欄に就職と書かれていて
成績を見たところ、いつも学年上位に入っているから
てっきり進学するんだと思っていた
今思えば高校を選ぶ時も私立のところやめて公立にしたっけ、あれも俺のことを考えてだったのかな
｢亮平、ごめん、ちょっといい？｣
今日はクリームシチューかな、いい匂いがする
あとは煮込むだけだったみたいで火を弱火にしてこっちに来た
『なあに？』
｢進路のことだけど…｣
そう言うと、目を見開いてこちらを見る
｢ごめん、引き出し挟まって閉まってなくて…直そうとして見ちゃった｣
そっか、と気まずそうに言う亮平
｢亮平はどうしたい？就職じゃないでしょ、本当は。｣
『俺…俺は…』
｢とりあえず聞かせて。どうしたいの｣
『看護師とか…医療系かっこいいなって』
幼い頃から体が弱くてよく看護師さんにお世話になったもんね
｢じゃあ、進学しようよ。｣
『でも…』
馬鹿だなあ、高校も私立に行くと思ってたし大学も行くと思ってたからずっと貯金してきたのに
｢お金のことなら大丈夫。父さんの貯金見たら行くって即答するくらいには貯めてあるよ。亮平が今の高校行ったから予想以上に貯まってるし｣
どうしたい？と聞くと、もじもじしながら
『大学…行きたいです…お願いします…』
そう小さな声で言った亮平
｢うん、もちろん。頑張ろうね、一緒に｣
その日、亮平の作ったクリームシチューは今までで1番美味しくて
久しぶりにゆっくり2人で話して
｢来年さ、おめでとうってなったら、今度は父さんがクリームシチュー作るよ｣
『うわ、それは食べたい。頑張らなくちゃ。』
来年も一緒にクリームシチューが食べられますように
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
リクエストありがとうございました！
進路ってどうしても親のこと考えて妥協しちゃいますよね…
亮平くんは無事に看護師になれたのでしょうか…！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2162人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
文 - 一番最初のiwパパとsKの「泣き虫」のお話の親子で、sK君が保育園で痛いことされちゃったけどパパに黙ってるみたいなお話が読みたいです。語彙力無くてすみません⤵⤵もしよろしければお願いします‼ (2021年10月11日 11時) (
レス) @page47 id: 3fddaa4e7f (このIDを非表示/違反報告)
文 - いつも楽しく拝見させて頂いています。リクエスト大丈夫でしょうか？ (2021年10月11日 11時) (レス) @page47 id: 3fddaa4e7f (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 「普通」についての考え方が素晴らしくて、感動しました（泣）わたしもそう心がけて自分に自信を持って生きたいと思いました。素敵なお話ありがとうございました！ (2021年10月7日 20時) (レス) @page45 id: 5a52915d87 (このIDを非表示/違反報告)
ミトコンドリア(プロフ) - 名岡颯貴さん» かしこまりました！ (2021年10月7日 6時) (レス) id: 9a1c4e3c39 (このIDを非表示/違反報告)
ミトコンドリア(プロフ) - 八雲春さん» かしこまりました！ (2021年10月7日 6時) (レス) id: 9a1c4e3c39 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミトコンドリア
| 作成日時：2021年9月17日 16時
