【ヒロアカ】私じゃ無理なの??2【爆豪勝己】 (ページ41)

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60話＊幸せな一時ページ41

“好敵手”と書いて“とも”と読む。
そんな歯が浮くような言葉だけど実感せずにはいられない日でもあった。

そして＿＿＿…

私達を取り巻く環境は少しずつ変化を見せ始める。

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パンｯ

渇いた音が部屋に響く。

祖母｢全くあんな恥を晒して。お前が楠木家の血筋を引くものだと世間が知れば一体どうなることやら｣

じんじん痛む左頬を抑えながら睨む。

『別に私には関係ないこと』

祖母｢お前には関係なくとも此方には影響が及ぶんだ。考えて行動しな。少なくとも次はこんなもんじゃ済まさないからね。｣

そういって祖母と柊は部屋から出ていった

ごろんと畳に寝転がり、赤くなっているであろう頬を触る

『いｯ！！構うことなく叩いて！
はぁ、おばさん達に心配かけちゃうかな…』

荷物を取り、楠木家を出る。
途中で柊に送ると言われたが断わった。

暫くお母さんに会ってないなー
帰り道だし寄ってくか

お土産にコンビニスイーツでも買ってってやろう！感謝したまえ！←

袋を片手に母の働く病院へ、受付で母の居場所を聞いた。

コンコン

『失礼しまーす』
｢え、A！？｣

お母さんは驚いたが、すぐ休憩室に通してくれた。

｢いきなりどうしたの？｣
『いや最近ちゃんと会ってないなって思って』

当たり前だ、中3の途中から爆豪宅にお邪魔しているわけだし。偶に帰ってきてもすぐに病院に戻るからゆっくりと話す機会はなかった。

｢そうね、あんたのこと光己に頼んで見てもらってるし｣
『全く、ろくに家にも帰って来ないでー』

｢いやー、面目ない…｣

そういって笑うお母さん。
元気そうで良かった…

｢ちゃんと手伝いとかしてるの？迷惑かけてない？あ、体育祭見てた！お疲れ様｣

頭を撫でられ顔がにやける
久しぶりでなんだか嬉しい

お母さんはお医者さん。
雄英高校普通科の卒業生

｢ん！このスイーツ美味しい!!コンビニも進歩してるのね～｣

『もう何言ってるのー』

たわいもない会話だけど、居心地のよい時間だった

｢A、光己から色々聞いてるの。よく何処かへ出掛けてるんだって？まさかだと思うけど…｣

今まで幸せなそうにしてた表情に雲がかかる。

『うん、おばあちゃんの所。』

お母さんは黙って、少し考えた後

｢貴方が考えてそうしてるならいいの。でも無理はしないでね｣

『うん、ありがとうお母さん』

それからまだ仕事があるからと別れた