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声のした方を見ると、森本が立っていた。
やっぱり。
同じクラスの森本は、顔は良いのに言うことやることがちょいちょいめんどくさい。
絡まれないようにできるだけ早くこの場を早く去りたいけど、私傘ないんだった。
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『うわ〜、絶対靴濡れるじゃん』
とかなんとか小言を言いながら傘を開く森本。
用意周到タイプだったか、くそ。
と思ったけど、このままここに突っ立ってるより森本にお願いして入れてもらった方がいいかもしれない。
うん、そうしよう。
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「あのさ、」
『あれ、A帰んないの？』
私が話しかけるのとほぼ同時に、森本に話しかけられた。
森本の顔はやけにニヤニヤしてて、もしかして私が傘持ってないの分かって言ってる？
だとしたらめっちゃ嫌な奴！！
少しでも入れてもらおうと思った私がバカでした！
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作者名：s e n | 作成日時：2023年4月6日 14時
