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紅茶を飲んで、休憩していると木崎が「丈一郎様」と俺の名を呼んだ。
木崎の後ろに誰かがいた。
小柄の、小動物のような女だった。
「新しくここで働くメイドになります。」
木崎の後ろに隠れていた女の姿が現れる。
「瀬戸と言います。よろしくおねがいいたします。」
深く俺に頭を下げた瀬戸というメイドは、長い髪をふわりと揺らした。
「あぁ。」
短く返事を返した。そして横にいる大橋をちらりと見た。
「よろしくな!瀬戸さん!」
大橋はニコニコしてそのメイドに手を振った。
「かわええなぁ」と呟く大橋の頭を軽く叩いた。
「だめなん!?」と高い声で返ってきた。
そんな大橋を無視して、木崎に話しかける。
「大橋の時といい、今回といい、木崎は俺に無許可で人を雇うようになったんか…」
「人手不足でして…」
今雇っているメイドは4人。確かに人手不足かも知れないが、なにか一言言ってほしい。
多くて困ることはないが、あまりこの屋敷に女がいるのは好きではない。
「私、藤原様のために全力を尽くします。」
俺に近づいて、俺の目を捕らえてそう言った。
また彼女の長い髪が揺れた。髪が揺れた瞬間、砂糖よりも甘い香りがした。
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みー&りー - 更新待ってます! (2021年7月27日 21時) (レス) id: a16eac8d1e (このIDを非表示/違反報告)
ひまり - 今2周目読み終わりました!先が気になりすぎます!!忙しいと思いますが更新楽しみにしています!!頑張ってください!応援してます! (2021年6月30日 11時) (レス) id: c53fc1f622 (このIDを非表示/違反報告)
よる(プロフ) - さしみさん» この作品を読んでくださりありがとうございます!これから少しずつ更新していくので読んでいただけると嬉しいです! (2020年9月27日 10時) (レス) id: be4e5c9e55 (このIDを非表示/違反報告)
さしみ(プロフ) - 久しぶりの更新ありがとうございます!お忙しいとは思いますがこれからも頑張ってください!楽しみにしています。 (2020年9月26日 21時) (レス) id: bf88c3a608 (このIDを非表示/違反報告)
よる(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます〜!精一杯頑張って更新します!! (2020年3月1日 21時) (レス) id: be4e5c9e55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よる | 作成日時:2020年2月20日 20時