守るべきものって＿＿＿＿

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「あ！そういえば」



突然大橋が大きな声を出した。何やらタキシードのポケットを漁っているようだ。



「これが、廊下のゴミ箱に入ってましたよー」



大橋の右手には小瓶が握られていた。小瓶の中には白い粉か入っていた。




「なんでそれを…！？」



如月が勢いよく立ち上がった。如月の顔には動揺の表情が浮かんでいる。



大橋はそんな如月を見て、ニコッと笑った。



「たまたま見たら見つけちゃいました！ゴミ箱に捨てるなんて…」




笑顔だった大橋の顔ががらっと変わる。




「バカですね」



人を蔑んだような、嘲笑うようなトーンで大橋は言った。




そんな大橋を見て、周りは唾を飲み込む。





「如月様」



「な、なんですか」



如月に一歩ずつ近づく大橋。



「ポケットの中見せてもらえませんか？」



如月は突如声を上げた。




「執事の分際で何を言って！？」



「確認ですよ？」



「まさか私が犯人だとでも？」




「まさか疑ってないですよ！他の人にも持ち物検査しますよ！」



如月は大橋に鋭い視線を向けた。如月の額には汗が出ている。



俺はこの状況に何も口出しが出来ずにいた。









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