〻🐱 ページ5
今日はジフンが僕を中心として制作してくれた楽曲の振り付け練習初日。今回は僕が主役だからいつもよりダンスパートが多い。
「ここは、そうそう。右足からね」
パフォーマンスチームのリーダーであるホシの熱の入った指導が始まる。振り付けを覚えるのは早い方だがグループ内では一番体力がない。
それはきっと今後も越えられない男女の差である。
「Aヒョン、少し休憩しようか？」
「うん、ごめんな…ちょっと休憩させて」
気を利かせてくれたホシの提案に素直に頷く。練習室の壁に背中を預けてずるずると座り込む。みんなは各々で振り付けを身体に叩き込んでいる。
こうして最初に休憩に入るのは必ず僕からだ。
「Aヒョン、はい」
僕の隣に腰をおろしたジュンから新品のペットボトルを渡される。ありがとう、と口にしてから水を喉の奥へと流し込む。
「はは、僕って体力無さすぎるよなぁ…」
独り言のように吐き出した弱音に苦笑いがこぼれる。
長男としてみんなの先頭に立ち、引っ張っていくはずがいつの間にかみんなの足を引っ張る存在になっているのではないか、と。そんな気がしてならない。
「僕、Aヒョンのこと尊敬しているんだ」
「え？」
ジュンの口から飛び出た言葉に僕は目を丸くさせる。
「誰よりも練習して、誰よりも完璧に歌って踊り切る。ずっと笑顔を欠かさない。僕たちはそんなヒョンの姿を見て、今まで頑張って来れたんだよ」
優しい眼差しで見つめるジュンに胸の奥から温かなぬくもりが込み上げてくる。
ずっと僕のことを弟たちが見守ってくれていた。その事実だけで疲れなど吹き飛びそうだ。
「だからヒョン、そんな顔しないで」
「…どんな顔してた？」
「秘密」
「えー、参ったなぁ」
教えてくれないジュンの顔を覗き込もうとするが顔を逸らされ、素早く立ち上がってしまう。そんなに嫌がらなくても。
「休憩終わったら僕も一緒に練習付き合うからさ」
早口で紡がれた言葉は終始温かいものだった。ジュンはいつも僕を気遣ってくれて、弱音を吐かない強くて優しい子だ。
「ジュナ、よろしくね」
大きな背中に声をかければ柔らかな横顔がちらりと視界に入った。頼もしい弟たちがたくさん居て、ヒョンは幸せ者だよ。
「………もっと僕に頼ってよ、A
ジュンの呟きは賑やかな練習室に掻き消された。
そんなことなど露知らず、僕は休憩していたバーノンの肩に頭を預け「ヒョン、重い」と文句を言われていた。
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矢崎(プロフ) - さくさくさん» そうなんです…🐶ペンなのでシニュ君気になっていたんです…！（わんこ属性好きになりがち）でもジフン君書くときにたくさん動画を見ていたらジフン君の魅力にも沼りそうです🫠そのときは随時報告しますね（笑） (2月25日 23時) (
レス) id: 4e6327207d (このIDを非表示/違反報告)
矢崎(プロフ) - さくさくさん» この度はリクエストありがとうございました ❤︎ まだまだTWSの特徴が把握できず、ほぼ私の妄想です（土下座）さくさく様の推しであるジフンくんをメインで書かせていただきました！みんな内向的な所が可愛いですよね😌（笑） (2月25日 23時) (レス) id: 4e6327207d (このIDを非表示/違反報告)
さくさく - スキズがスンミン寄りとのことだったので、勝手に私の中ではTWSの推しはシニュ君かな？と思っているのですが、推しメン是非教えてください😊今回は本当にありがとうございました〜！！ (2月25日 21時) (レス) id: 8125d01b3c (このIDを非表示/違反報告)
さくさく - 矢崎様…!!改めてリクエストお答えしていただいてありがとうございます😌2度目のリクエストにもかかわらず引き受けて下さって...しかも私の推しのジフン君で書いてくださって本当にうれしいです!! (2月25日 21時) (レス) @page44 id: 8125d01b3c (このIDを非表示/違反報告)
矢崎(プロフ) - わんわんさん» わんわん様、ご愛読・コメントありがとうございます！！その展開はまだ先になると思いますが、徐々に書いていく予定です😌 それまでどうかお待ちください（土下座）今後の展開も是非お楽しみください〜！！！ (2月24日 23時) (レス) id: 2395726f09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：矢崎 | 作成日時：2024年1月12日 20時
